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カラーパープルのDのレビュー・感想・評価

カラーパープル(2023年製作の映画)
4.8
序盤から中盤までは、ほんとに見てるのがしんどくて、苦しくて、なんちゅー映画だ!というかあの時代の黒人社会ってあんななの???って思ってたけど、最後まで観終わってから、全然違うはずの自分の状況と、本質的な部分でなんか重なる部分があって、何が言いたいかというと、

「すごく勇気づけられた映画でした!」ってこと。

パンフレットを読んで、さらにいろいろ納得、というか知見を得た。

元々の85年スピルバーグ版やミュージカル版があってからの今作で、「今の時代だからこの表現が許された」っていう部分があって、それもまた奴隷制度が産んだ呪いの連鎖や、そこから派生する黒人女性の扱いっていうのが、自分はあまりにも無知だったなと反省。


すごくいろいろ考えさせられる映画だったけど、
一方でミュージカル映画としての素晴らしさもほんと良かった。

まず歌。もう本当みんなディーバ。カッコいい。黒人シンガーのあの伸びやかで変幻自在な歌唱力ってほんと憧れる。

映像面も素晴らしかった。
とくに海と流木の浜辺のシーン。
ほんと美しい。

あとカッコいいのはシュグのド派手登場シーン。おしゃれすぎる。真似したいカッコよさ。

もう上げたらキリがない。ソフィアのパワフルさもセリーの後半のハッピーなシーンも、そしてラストシーンも、全部美しいしカッコいいし胸に残る。


パンフの演者の皆様のお言葉が素敵すぎるので、マジで買った方が良い。
自分の心に刺さりまくりで、心に刻もうと思った言葉がいくつもある。

そして、これは自分の解釈力の無さなんだけど、ミスターについてはパンフのおかげで本質を理解できた。パンフ読まなかったら嫌いなままだったかもしれない。

85年版の映画はセリー役がウーピーゴールドバーグってのも知らなかった。ぜひ今度見てみたい。
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