このレビューはネタバレを含みます
"記憶"に囚われた男。
近未来、戦争で都市が水没した世界で記憶体験を提供する仕事に就いているニックはとある女性に一目惚れする…
ジョナサンノーラン制作ヒュージャックマン主演SFドラマ作品。まずこの作品、予告編やポスターで"記憶に潜入する"と豪語しジョナサンノーラン制作と煽り"インセプション"的な面白さを期待させる宣伝がよくなかった。蓋を開けてみれば"記憶"に潜入することはできず、記憶を除き見ることだけができる設定で"インセプション"とはまったく違う話が飛び出す…宣伝を享受して見に来た人は100%肩透かしを喰らう。作品を売ることしか考えてないというか、もう少しやり方があったのではないかと考えてしまう。
それに対して内容はけっこう好みだった。特に後半は他人の記憶を活用して麻薬取引捜査をしていく過程と謎の女を探っていく過程が融合していき面白い。ラストは主人公が過去を永遠に体験していく…切ない恋愛ものとして見ればなかなか良い作品ではなかろうか。
全体を通して宣伝が作品の見方を狭めてしまっていた。どんな映画でもいろんな尺度から見るとけっこう楽しめる…映画の楽しみ方を改めて考えさせてもらいました。
