花とみつばち

暗くなるまでこの恋をの花とみつばちのレビュー・感想・評価

暗くなるまでこの恋を(1969年製作の映画)
4.5
ウィリアム・アイリッシュ『暗闇へのワルツ』が原作。この作品ではじめてレユニオン島に興味を抱く。

ミステリアスでとっても内容に引き込まれる。
トリュフォー監督はドヌーヴの良さが出ていないという理由で後に『終電車』を撮影するけれど、わたしはこの作品のドヌーヴの方が魅力が充分に引き出されていると思うんだけどな…。

だってカジュアルだったり、エレガントだったりなたくさんのサンローランの衣装が素敵だし。そのほかに、髪のカラーが違うのです。上品な役を演じる時には、透ける様なブロンドヘア。勿論今回は、暗めなブロンドカラーです。

ドヌーヴ演じるジュリーという女性にとことん翻弄され、というか完璧に心を奪われ堕ちていくルイ。そしてすべてを失うのです。そういう哀れな男性を演じるジャン=ポール・ベルモンドもとっても良い。だけど、騙された !後の車の運転の仕方やホテル登ったりするのはさすがのベルモンドです。

悪女なので、ドヌーヴの思い切った演技や台詞にどっきりさせられる。例えば上半身を露出するきわどい衣装やヌード。何度も堕胎した…等の台詞がある。
だが、徹底的な悪女では無く「本当の愛」を知る女でもあるところが救われる。

ベルモンドが亡くなった為か、やっとblu-rayが発売され、綺麗な画質で鑑賞できて嬉しい!
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