リミナ

明日への地図を探してのリミナのレビュー・感想・評価

明日への地図を探して(2020年製作の映画)
3.7
タイムループ青春モノ。

まず心掴まれるのはオープニング。
マークが予知的な行動をしながら軽快に街を駆け抜ける。
この時点では、タイムループということは明かされないものの、何度もループしているからこそ成せる技という説得力。

本作において良かったポイントが登場人物の服装・髪型が何パターンもあること。1日の始まり or 終わりのシーンがなくとも、再度ループしていることが直感的に理解できる。また、登場人物(特にヒロイン)の魅力が引き出される。

物語的には世界を巻き込むような劇的な要素はなく、あくまで個人とその周辺のパーソナルな出来事が中心。でもそれこそが日常であり、フィクションであっても感情移入しやすくなる。時は誰しも平等に流れるからこそ何物にも変えがたい。

加えてSF要素も強くなく、詳しくなくても取っつきやすい(逆に詳しいと気になる点もあるかも?)。さりげなく小道具等に日本要素があるのも後押し。

普段歩いている街の風景の見え方がふと変わるかもしれない、そんな作品。
リミナ

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