前髪メガネ

ボーはおそれているの前髪メガネのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.4
アリ・アスターの思考が改めて怖い。。

日常のささいなことでも不安になってしまう怖がりの男ボーは、つい先ほどまで電話で会話していた母が突然、怪死したことを知る。母のもとへ駆けつけようとアパートの玄関を出ると、そこはもう“いつもの日常”ではなかった。その後も奇妙で予想外な出来事が次々と起こり、現実なのか妄想なのかも分からないまま、ボーの里帰りはいつしか壮大な旅へと変貌していく。

ヘレディタリー 継承、ミッドサマーでも大分深いな気持ちにさせられましたが本作はそれらをまた更新。
と言うか新しい類の不快感。
なんなんこの人?

アリ監督といえば断絶魔のような絶叫の印象が強い方も少なくないはず。
本作も女性の悲痛な叫び声と共に始まるのですが、、マジで性格が悪い。。
不安な気持ちでその叫び声を受け止めていた方も少なくないはず。

本編の内容ももうずっと不穏で不安で不快。
ただこれまでのアリ作品の不快感が好きならば本作はまさにその贅沢丼のようなボリューム。
絶対に大衆受けするような内容ではないけど間違いなく好きな人にはたまらないはず。

大きく分けて5つのパートに分けられる本作。
どれもエグくて謎が多く残りながら話が進むのであれこれ考えながら観るけど、あのラストの展開よ・・・

は?ってなった。
作品として悪いとかではなく。単純にあれこれ考察していたこちらを欺いて完結という結末。
やられた感。。
改めてアリ監督を好きになった人も多いのではないでしょうか。
私はその一人です。
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