「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」
2回観てきました。
鬼太郎はキャラの名前は知ってる程度で、アニメはガッツリ観てないので、不安でしたが、評判の良さが気になって、鑑賞。
いや～、素晴らしかったです。
例えば、「スパイダーバース」「君たちはどう生きるか」みたいなめちゃくちゃすごい映像が観れるというわけではないですが、アクションシーンは見ごたえがあったし、中盤までの嫌な雰囲気が漂うミステリーがたまらなかったです。
中盤までは「犬神家の一族」的なお家ミステリー、「ミッドサマー」「ガンニバル」みたいな怪しい村ホラーみたいな感じが完全に大人向けで面白かったです。個人的には水木の巻き込まれ探偵的なポジションからデヴィッド・フィンチャー版「ドラゴン・タトゥーの女」を思い出しました。終盤はいろいろと展開を詰め込みすぎで、1回目のときはちょっとやりすぎかな・・・と思ったのですが、2回目のときは割と頭を整理して観ることができたので、より楽しんで観ることができました。終盤の展開は個人的に「blood C」（あそこまで残虐表現はないけど）を連想しました。
演出も優れていて、東京に憧れる沙代がクリームソーダの話をした後、目玉おやじ（ゲゲ郎）と奥さんの回想シーンでモノクロだけどクリームソーダだけカラーになっているというシーンが出てきて、沙代が憧れる東京での理想的な暮らしをゲゲ郎はかつて過ごしていたんだなっていうのが映像だけで表現している点など、落ち着いた演出の数々がとてもよかったです。
今年ベスト10選べと言われれば、確実に入る1本でした。めちゃくちゃ面白かったです。
