聾唖の父、母、兄のもとに生まれた、家族で唯一の健常者、女子高生ルビーを主軸に、彼女と家族の成長を描く物語。
「天使にラブソングを」然り、ミュージック系映画って泣けるんだよなと思ったら、本当に号泣だった。
（マスクがびしょびしょに…）
小さい時からずっと家族と世間を繋ぐ役割を果たしてきたルビー。
一家はお父さんとお兄ちゃんの漁で生計を立てているけれども、ルビーの通訳、手助けが無ければ仕事もままならない。
美しく自由奔放でかわいらしいお母さんは、“人”とは会話ができないと世間と一線を画す状態。
だけれども、ルビーの歌が音楽の先生の目に留まり、これまでの生活に変化が…
ルビーの世界を広げようとする歌は、とてもステキで温かいんだけど、家族の耳にはもちろん心に届かない。
音大に進みたいルビーの思いを知り、お母さんは「私たちのベビーが遠くに行ってしまうのよ」とお父さんに詰め寄る。
お父さんは「ルビーは小さい頃から大人だったよ」と一言。
そしてお父さんは必死にルビーの歌を聞こうとする。
このシーンは本当に泣けた。
聾唖の人の音がない世界の表現も。
お兄ちゃんのルビーへの優しさも、愛情たっぷり過ぎて、やっぱり泣ける。
聾唖の人の孤独、健常者の孤独、家族を守ること、愛することがたくさん詰まったハートフルな一本！
