ちー

コーダ あいのうたのちーのネタバレレビュー・内容・結末

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

泣きました…。
家族で自分以外全員耳が聞こえないルビーは、常に漁で働く家族の通訳として一緒にいました。
家族が「大音量でラップを流すとお尻から振動を感じられる」と爆音で迎えに来たり、学校でも変わり者とされています。
そんなルビーも気になる男の子がいて、男の子が合唱部に入るのでルビーも入部します。
ルビーは最初人前で歌うのが恥ずかしいと逃げ出してしまいますが、本当は歌が大好きで漁の手伝い中も歌っています。
合唱部の先生はルビーの才能を見出し夜と週末に特別レッスンを開きますが、ルビーはお金がない家族の漁仕事の手伝いでレッスンに度々遅れてしまいます。
ルビーは家の事情ということも伝えますが、先生はもちろん「こっちにも時間があるんだ」と怒ります。
ルビーは自分の人生を過ごしたいと家族に怒り、いつも朝3:00に起きて行っていた漁にも行きませんでした。
そんな時に限って、政府が監査に来る日と重なり、「耳の聞こえない人だけで漁に出るのは危険だ」と監査員に通報されてしまいます。
罰金を払わないといけなくなり、漁に出るには耳の聞こえる人を同行させるか、危険がわかるように船に装置をつけなくてはいけないと言われます。
通訳を雇うお金もない家族のために、ルビーは学校を諦めて家族のために働くことを選びます。(その選択に父と母はありがたく思っていましたが、家族のために犠牲にすることはないと兄は大激怒していました)
そんな時、合唱部の発表会に家族で参加するのですが、もちろん家族には聞こえません。それでも兄も含めて家族全員で見に来てるシーンは感動しました…。
耳の聞こえないお父さんは周りの観客の反応を見て、ルビーの歌がいかに素晴らしいかを実感し、考え直します。
発表会の帰りにお父さんは「考え事がある」と1人になりますが、ルビーは心配になり父と話をします。
父は「今日歌った歌はどんな歌なんだ?」と聞いて、ルビーにいまここで歌ってくれと頼みます。
父はもちろん聞こえませんが、娘の首の脈あたりを触って、振動から娘の歌の素晴らしさを感じとります。
そして次の日お父さんは、朝早くルビーを起こして音大の受験会場に連れて行きます。(もちろん家族みんな一緒に行ってました)
ルビーはもちろん飛び入りなので、伴奏者に自分の歌う楽譜を渡すこともできません。
すると合唱部の先生がやってきて、ピアノで代わりに弾きます。
上手く声が出ないルビーの状況を察して、先生はわざとピアノを間違え、もう一度最初から歌わせます。
そんなときに、入るはずのできない会場に家族が忍び込みます。
それに気づいたルビーは家族に向けて手話付きで歌を歌います。
とても素敵な歌声でした…。

ルビーは見事合格して、大学に進むことになります。(合格発表のシーンで、いままで声を出していなかった家族が大声で喜ぶシーンも泣きました)
娘が大学の寮に入る日、家族全員で見送ります。
普段手話で話すお父さんが「go」と言ったシーンも泣きました。
一度車は発進しますが、ルビーは「止めて」と言って家族のもとに走り出します。
これまで家族とずっと一緒に過ごしてきたルビーならではの、家族との絆のシーンに大号泣しました…。
最後に車から手話で「愛しています」と送るシーンには、字幕はついてませんでした。

とても素敵な映画で、家族の温かさを感じる映画でした。
兄とルビーが喧嘩するシーンで「喧嘩したいなら魚を安く買うやつらとやれ!家族は仲良くするんだ」とお父さんが言うシーンも、感慨深かったです。
こんな絆のある家族を築きたいなと思いました。
ちー

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