コーカサス

コーダ あいのうたのコーカサスのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
3.6
耳の聞こえない家族を持つ少女ルビー(ジョーンズ)が、歌手になる夢に向かって進む姿を描いた感動作。

コーダとは、耳の聞こえない両親のもとで育つ子どものことである。

そんな両親を持つ少女が、初めて夢を持った時に芽生える感情、家族に対しての疑問、不満を爽やかに描く一方で、家族側、特に母親の娘を引き止めたい複雑な思いが切ない。
しかし、本作が秀逸なのは、決して不幸を売りにすることはなく、むしろ人生においての矛盾や皮肉を含んだユーモアを交えた正直さにあり、それはきっとこの素晴らしい家族ならではのルールがあってこそなのだと思わずにはいられない。

70 2023