マニアのための映画。映画作品としては、ヒューマニズムや家族愛の感動を呼ぶ大作とかの作品ではない。「東映マンガ祭り」の豪華バージョンくらいに受け止めて楽しむのが正解だと思う。
庵野秀明監督のシン・シリーズ。
ウルトラマンに続く特撮ヒーロー、仮面ライダー。序盤から、カーチェイスとミニチュア仕様の特撮。
脚本は、エヴァ調の淡々としたセリフが続き、庵野ワールドを展開している。石ノ森作品に対するオマージュともとれるキャラも出てきた。
主人公、本郷猛は昭和世代の藤岡弘からすると、優しくゆとり世代の反映かのように泣き虫で暴力に対して葛藤する。ヒロインは、浜辺美波さん。正直、不安だったのだけれど良かった。彼女はかなり重要な存在だったと思う。
アクションについては、VFXやCGでアニメのような表現になる部分があって、好みが分かれるところだろう。
スーツギミックやマシンギミックの見どころ(本作はそれを観るためのものでもある)は、なかなか良い。
ただ、本当にウルトラマンもそうだが、ノスタルジックなものなので、新作として冷静に観ると、評価は低いかもしれない。