このレビューはネタバレを含みます
私は楽しめた。が、万人にはおすすめしない。
予告を観て期待しすぎたのかもしれない。
素材、パーツ、演者、パートごとに良い部分、光るものはある。
だがまとめきれなかった、そんな印象。
原作や設定変更などにリスペクトやオマージュはある。
映像も良かった部分もある。
スプラッタも理由はわかるが、納得はしない。
本郷猛の演技プランは監督からの指示なのか、地なのか。
この俳優は他の作品で確かめてみたい。
佇まいはいいのだが、しっくりこない場面も多数あり。
おそらく、庵野監督の指示したプランなんだろうけど。
柄本佑は孤軍奮闘。浜辺美波も評価されているレビューを多数見かけるものの、自分としてはキミスイが良かっただけにちょっと当てが外れた感じ。しっくりこない。綾波レイとしての役割であればよいのか。そういえば、昔の宮村優子っぽい髪型だね。
独自言語化した言葉ももう少し説明がほしいところ。置き換えなので、仮面ライダーを知っている人は変換すればよいだけの話なのだが。
アクションシーンもまあ今の時代に日本で作るとこうなるよねなんだけど、映画館でなく、テレビで観ている感覚にさせられる映像が全体をチープ、陳腐化させるマイナス効果も。VFXというよりは、ゲームのCGって感じで。
映像カットやアクション、とんでもなくかっこいいだけに惜しい。
これだったら、”特撮”ってわかるぐらいのレイドバックした表現のほうがまだ作品にしっくり来たかもしれない。
是非は仮面ライダーのマニアに譲るが、そんなところが違和感とひっかかるポイントで、中盤ダレてしまった（自分の気持が盛り下がった）原因だろう。
シン・ゴジラ≒シン・エヴァンゲリオン＞シン・ウルトラマン＞大きく落ちてシン・仮面ライダーという感じなのでこのスコア。
妻はスコア3にも満たないそう。まあ、見る人を選ぶと思う。
こだわりはつまりまくっているので、もう一度は観たいと思うものの、他にも映画作品がたくさんあるし、映画館ではなく、アマプラや円盤、テレビ放送で良いかなと。
それにしても予告がえらい出来が良かったし（原作に近い設定や、2人のラブ・ストーリーが描かれる”翳り”や”湿り気”を予感させることにゾクゾクさせられた）、かっこよかったし、いろいろと勝手に想像していたものが見事に裏切られた。
そうそう、一番良いのはエンドロールで流れる歌である。予告編と歌。本編が大きく負けているように思うのであった。
という感じで、自分としても丁寧にまとめたくない、散文的な感想になってしまう作品。
最後に。私は長澤まさみがわからなかったｗ ちょうど盛り下がってダレていたところで雑魚的並に出番が少なかったので、集中していなかったからかもしれない。
シン・シリーズはすべての世界線が繋がっていくんだね、きっと。
