八陰あおたこ

シン・仮面ライダーの八陰あおたこのネタバレレビュー・内容・結末

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

5.0です!
\( ⦿ )ノテッテレー!
 
最高だったよ!
まじで!
 
私にしては珍しく、映画館に行ってきました。
私は映画館がニガテでニガテで…実は一人で映画館に行ったのは生まれて初めてでした。
友達と一緒にとかは何回かあるんですが…40にもなってねぇ…。
 
ものすごく面白かったんですが、もしかしたら映画館で観たっていうフィルターがかかってるかもしれません。
 
いや、にしてもよ…。
 
ちなみに、私は石ノ森章太郎先生の原作漫画は未読です。
しかも、TVシリーズの仮面ライダーも、夏休み子供スペシャルとかで何話かみた記憶があるくらいで、通して観たことがありません。
 
でも、面白かったです。
いや、だからこそ、面白かったのかも…。
 
 
わりとツイッターやなんかで調べてみると、賛否両論って感じですね。
 
よくみるマイナスの意見としては
 
・「専門用語が多すぎる」
・「グロ描写がキツい」
・「庵野監督のテイストが受け付けない」
・「原作漫画の既読者による感想がウザい」

 
などをよくみます。
 
・「専門用語が多すぎる」
これは知識がほとんどない私の感想ですが…まず、専門用語なんてそこまで考えなくてもいいです。
なんとなくわかるし、なんとなくの理解でとりあえず楽しめます。
 
一応、緑川ルリ子(演:浜辺美波さん)がたくさん説明してはくれるんですが、なかなか一度観ただけではわからない人の方が多い気がします。
私は一応、オタク側なので、「あ~こういうことかな?」っていう風にある程度の”あたり”はつけることができたので…。
 
これは『シン・ウルトラマン』の時も言いましたが、オタクと非オタクではどうしてもこういった”あたりをつける”っていうことに差が出ます。
 
ただ、この映画の面白さはそこではないんです。
 
 
・「グロ描写がキツい」
たしかに。
これはわりと、びっくりする要素かもしれません。
いきなり戦闘員との闘いから始まるんですが、バッシャバッシャ血が飛び散ります。
 
私はこのくらいだとグロには入らないタイプですが、『仮面ライダー』を子供向けの作品と考えている人にとってはわりとショッキングなのかもしれません。
 
一応、12才以上にはなっています。
もっと小さな子供には…見せちゃダメッつっても、BDとか買うと家にはあるだろうし…そこは親御さんがしっかり判断するべきかなと。
 
TVシリーズよりも…というよりは、現代のTVシリーズのヒーロー物よりもダークヒーローのテイストが濃いです。
 
綺麗事ではなにもなし得ないという、そういった”凄み”を感じる作風になっています。
 
 
・「庵野監督のテイストが受け付けない」
『シン・ウルトラマン』でも『シン・ゴジラ』でもそうなんですが、庵野監督のノリみたいなのが合わない人はもう、一生合わないです。
なので、もしあなたがこの映画を観て、面白いと感じたのであれば…このへんはシカトしましょう。
 
アンチの評価というのは、死んでも覆りません。
たとえ面白かったとしても、自分のアンチ発言を撤回したくないため、どうしても素直になれないのです。
 
なので、こういった発言をみて「なんだとぉ…!?」って思っても、噛みつかないでください。無駄です。
 
とくに、庵野監督の場合は…『エヴァ』の頃から、こじれてこじれまくったファンが大勢います。
これはもう、どうしようもないのです。
 
あと、本作においてよく言われているのが、ショッカーの設定などを変更していること。
”世界征服を企む悪の秘密組織”ではなく、”人類の幸福のために活動するカルト宗教”のような感じになっています。
 
まあ、原作至上主義者からしてみると、たとえば漫画をアニメ化するときに「なんでこの設定を変えた!?」っていうことは…ままあることです。
 
私だって、そういう感想を持ったことが一度や二度ではありません。
 
なので、ここもまた…あなたがこの映画を観て面白いと感じたのであれば、シカトしましょう。
 
こういった意見に付き合うのは、無意味です。
 
 
・「原作漫画の既読者による感想がウザい」
これなんか、無視するコメントの最たるもんです。
 
まったく、関係ない。
たしかに、この映画にはいろんな小ネタが散りばめられているそうで、そういったことがわかったほうがニヤリと出来るし、より楽しめるでしょう。
 
ですが、それが全てわからなかったからといって、この映画の面白さが半減するか、損なわれるかと言ったら私はまったくそんなことはないと断言します。
 
そこではない!
 
 
ではどこが面白かったのか…。
私としては、”バディ感”、これにつきます。
 
まず、仮面ライダーである本郷猛(演:池松壮亮さん)と、緑川ルリ子のコンビです。
 
心優しいが、どこか頼りない性格の本郷猛と、ツンツンクールな緑川ルリ子。
この二人が闘いの中でだんだんと信頼しあっていく。
恋愛と友情…もしくは、家族愛のようなものの中間のような、友達以上恋人未満のような微妙な関係性が見どころです。
 
緑川ルリ子も、ただ守られるだけのヒロインではなく、どっちかというと本郷猛よりもタカ派でイケイケドンドンです。
 
これは他の方の感想でもありましたが、『エヴァ』のレイとアスカを足して割ったような感じ。
 
全体的に『シン・ウルトラマン』よりも登場人物が少ないためか、バディ感というか、信頼しあっていく過程をたっぷり描けているように思いました。
 
 
そして…やはり!
やはり!一文字隼人!!
 
いやもうね…ヤられたね!
 
一文字隼人こと仮面ライダー第2号(演:柄本佑さん)と、本郷猛のもう…ね!
これはちょっとぜひ、観てない方は観て欲しい。
 
おそらくですが、この映画を見終わったあなたはいつのまにか、一文字隼人に感情移入しているんじゃないでしょうか。
 
本郷猛と一文字隼人が二人揃ってポーズを決めて…からの、曲!
もう王道も王道ですよ。
 
激アツですよ!
 
俺はああいう展開に弱いんだぁ…!
たまらん。
  
 
私は、バイクは原チャリしか運転したことないんですが…中型以上を持ってる人はおそらく、バイクに乗りたくなると思う。
 
この映画はサイクロンがかなり大事な役割になっていて、いわゆる、全然バイクに乗らない『仮面ライダー』があったりする中、この映画は本当に『仮面”ライダー”』が主役なんです。
 
そのへんも、私としてはすごくよかった。
 
 
『シン・ウルトラマン』でも言われてましたけど、物理法則を無視したアクションが気になるとかねぇ…「何言ってんの?」って思いますよ。
 
私、いわゆる『空想科学読本』ってやつが大嫌いなんですね。
 
やれウルトラマンは地球であの大きさだと自重を支えきれずに足がぺしゃんこになるだとか…「おもんな!」って。
 
他には、ドラえもんで「この道具使ったら5分で終わるのに」とかいう奴ね…もう…だいっきらいですね!
  
ただ、たしかに、そういうツッコミを持つのは普通です。
私も子供の頃、ドラえもんにそういうツッコミを持ってた一人ですし。
 
ただ…それをまあ、口に出して言っちゃうかねっていう。
野暮。
 
「それを言っちゃあおしめえ(おしまいだ)よ。」(車寅次郎&ドラえもん)
 
フィクションは、観たまんまフィクションとして楽しめばいいんですよ。
物事に整合性を求めるっていう姿勢自体はいいと思うんですが、今自分が観ているものはなにか?フィクションですよ。
そこを今一度、考えてみて欲しい。
 
ある程度のリアリティは大事ですよ。
説得力を生みますからね。特に実写でやる場合は。
 
でも、それに固執しすぎて”ロマン”っていう、ふわっとしてて便利な言葉を忘れてはいけません。
 
それはそれ!これはこれ!
「かっけえ!」とか「すげえ!」とか「たまんねえ!」とかでいいんです。
 
 
ハチオーグ戦のコマ送り描写も、賛否あるみたいですが私は好きでした。
何と言っても日本刀で戦うってかっけえし!
 
仮面ライダー1号が武器持って戦うっていうのも、人によっては拒否反応が出るとこなのかな…?
 
 
たしかに、トンネルでの大量発生型相変異バッタオーグとの闘いは暗かったので見にくかったっていうのは正直ありますし、殺陣のカメラワークがより気味なシーンが多いっていう不満もわかります。
 
ただ…どっちかというとアクションシーンの、掛け合いシーンでクルものがあって…。
もうそんなことどうでもいいってなっちゃった!
 
クモオーグ、ハチオーグ、チョウオーグのマスクもかっけえ!
とくに、チョウオーグはすげえカッコよかった。
 
本作、思ったよりいろんな怪人(オーグ)が出てくるのでそこも嬉しかったです!
てっきり1,2体かと思ってたので。
 
 
最終決戦の泥臭い感じとか、俺はわりとアリなんだけどなぁ…。
でも、嫌いな人はいるみたい。
 
 
…と、出来るだけクリティカルなネタバレを避けつつ感想を書いてみました。
ぜひですね、観てない方は映画館に行って、『シン・仮面ライダー』を観ましょう!