このレビューはネタバレを含みます
風が吹き、赤いマフラーがたなびきそれはやってくる。
心スッキリだ。
シン・シリーズはゴジラ→ウルトラマン→仮面ライダーとどんどん内輪受けになっている。映画としてシン・ゴジラの様な新しい作品ではなく、ウルトラマンも仮面ライダーもオマージュとリバイバルに近いものゆえ作品を愛して知識がなくてはふるい落とされる。
だが自分は仮面ライダーを殆ど知らなかった。仮面ライダーが風の力がないと変身できないことなど知らなかったし、2号の存在も殆ど知らなかった。ただ作品から感じる空気は好きだった。だから観賞した。そして好きな大味の映画だった。テンポが良すぎてクモオーグいこう端折っている様な演出だが、熱くたぎる部分はあり、見方によってはよく分からんかもしれないが恐らく一度目よりも二度目三度目の方が楽しめるそんな不思議な映画だと思う。
正直めちゃくちゃカッコよかった。ただカッコよかった。ゴジラの正義ウルトラマンの友情に続く仮面ライダーの信頼そして優しさ
皆誰かに理解されたかった。信頼できる者が欲しかった。自らの幸福を共有したいクモオーグ先輩、研究を認められたいコウモリオーグなどこの映画の人部達は信頼を結ぶ事を強く望んでいた。それは武器や物としての価値ではなく心を許せる何か、平たくいうと好きなってほしかったのかもしれない。
ルリコ、ホンゴウタケシ、イチモンジハヤトは共に強大な力の中で自らの信念を貫いた。それができたのは自らの世界の外を知ったからだ。そしてそれは一人ではできない、一匹狼のイチモンジハヤトもルリコとホンゴウタケシから受け継ぎ風を感じた。優しさと信頼。
政府の二人を除いて物語の主となる人物は全員人間ではない。それなのに人の様に繋がりを求め信頼できる何かを探している。それは人としての想いなのかもしれない。
信じること、信じ抜く事、誰かの想いに応えることを信頼と呼ぶのかもしれない。自らの想いの通りに生きる事を信念と呼ぶのかもしれない。
この映画は信頼と信念の映画
