チッコーネ

The Soul: 繋がれる魂のチッコーネのレビュー・感想・評価

The Soul: 繋がれる魂(2021年製作の映画)
4.0
現代劇かと思いきや、2030年代が舞台。
終盤で正義の味方が不在になるという意味では、近未来SFノワールと言えるかも。
二転三転するスリリングな展開は非常に面白い、脚本も兼ねる監督を「台湾のパク・フンジョン」と呼んで賞賛したい。

劇中で医学やデバイスの進化型を垣間見せるほか、冒頭の背景はしばらくCGの連続…、ボロを出さないためか画面の明度は低く、グレーで重い雰囲気が続く。
オカルトのほかにLGBT要素が登場してきたのは意外、監督はやっぱりゲイなのかも?
ただTの性格付けについては、当事者から賛否両論挙がりそう…、個人的にはなかなかの悪役ぶりが、カッコ良く観えた。

減量&剃髪で末期がん患者を体現したチャン・チェンは、凄まじい迫力。
主演男優賞獲得も納得だが、個人的には事実上4役を演じ分けたチャン・シャオウェイに感心した。
また英ホラー名優と同名でマレーシア出身というクリストファー・リーの、ダンディなアジョシぶりに目がハート。