かそけきサンカヨウのＯASISのネタバレレビュー・内容・結末

間がいつもよりちょっと長め。
台詞もゆったりで、感情の起伏も緩やかで平坦。

高校生の友情や恋愛を時に重めに、時にさらっと描く。
父の作る映像を観る陽の「こっちは恋愛って感じで、こっちは友情って感じ」という感想を冒頭とラスト付近で挿入し、映画の中でそれぞれの経験を経た陽から見える世界をこちらも体験できるし、何も変わっていないのに何かが変わった感覚を味わえる。
的確な反復の使い方で、これこそが映画の醍醐味であると感じることができた。

陸と陽、それぞれの家族関係を丁寧に描きつつ、端折る所はこれでもかと端折る。
丁寧なのにシーンの切り替えはスピーディーで、間の出来事を考える余白がたっぷりとあった。