たらこパスタ

ベネデッタのたらこパスタのネタバレレビュー・内容・結末

ベネデッタ(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

メインキャラクター同士の関係性や性質がくっきりと描写されていて、とても引力のある魅力的な作品でした!!!!!

タイトル通り、様々な角度の視点から浮かび上るベネデッタの人物像は最後まで作中のベネデッタに関わった人物同様に観ているこちらのことも手のひらの上で転がし、よそ見を許さなかったです!

ベネデッタは神に肯定されている意識からくる全能感みたいなものを感じて、とてもエネルギッシュでした。なおかつ幼少の頃よりその言動が賢く強い人柄が印象的。
そしてもう一人、フェリチタ元修道院長も賢くて強い人だなと思いました。
この二人のそれぞれ軸のある立ち振る舞いのコントラストと立場上対立を免れなかった2人のラスト一瞬の連携にはカタルシスがあり、とても記憶に残るシーンでした!

確固たる自信をもち自らの居場所を切り開くベネデッタの躍進は応援しながら観てしまいました!

いや、てかフェリチタ元修道院長、かっこよすぎでは???????????????
置かれた現時刻において存在することが物質的に証明できないものをあるかないかで考える際にあることに確信を持つのは誰にでもできることではないと観ていて思いました。そしてそれが信じるか信じないかといった修道院内での己のアイデンティティを揺るがしかねない事柄に影を落としていている中、それでもなお軸を揺るがさず毅然とした挙動を最後まで貫き通した彼女の思慮深さに痺れました!!!

緊張感の緩急がテンポよく、観賞後に充足感がありました!ベネデッタが憑依されたようになる場面の数々は個人的に身構えるより前倒しになったタイミングでやってくることが多く緊張が劇的に走りめちゃくちゃビビりましたし、バルトロメアとの他のバレては行けない関係を描くシーンでは常に監視が意識されるようなシチュエーションでハラハラした!
こういった緊張感のコントロールがとてもアトラクティブな魅力があると思いました!
たらこパスタ

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