柏エシディシ

ギャング・オブ・アメリカの柏エシディシのレビュー・感想・評価

ギャング・オブ・アメリカ(2021年製作の映画)
2.0
ハーヴェイ・カイテルが晩年のマイヤー・ランスキーを演じ、ライターに扮するサム・ワーシントンに半生を語るという体の伝記映画。
最近スコセッシマラソンで若い頃を見慣れていた所為か、すっかりちぃさなお爺ちゃんになっているカイテルに驚く。
さすがの貫禄ですが。
マフィア映画らしい見せ場もあるもすこし淡白な印象。
どうも監督と脚本の実力不足で、カイテルとワーシントンのやり取り自体にも面白さや緊迫感が少なく、回想シーンも割と定型で既知の内容の連なりで面白みが少ない。
イタリア系マフィアのこの手の映画に比べ、所謂"外様"であったランスキーを題材にした映画は多くはなく、それ故に、その才覚一本でのしあがった物語は面白みもあると思うし、自分もこの人物に強く惹かれる所なのだが、物足りなかった。
ラッキー・ルチアーノとの出自を超えた生涯続いた友誼も、もっと掘り下げてて欲しかったな。
実際、ランスキーの隠し財産なんてものは無かったんじゃないかなぁ。
だからこそ、抗争や暗殺に巻き込まれることなくあの歳まで生きられたんじゃないかな、と思う。
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