ギャング・オブ・アメリカの作品情報・感想・評価

「ギャング・オブ・アメリカ」に投稿された感想・評価

regency

regencyの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

マイヤー・ランスキーといえば、相棒のバグジーことベンジャミン・シーゲルの方にスポットが当たりがち。派手で粗暴で破滅的な人生を歩んだシーゲルに比べると、小柄で用心深い性格のランスキーはドラマの主役にし辛い面がある。
そこへきての、ランスキーを主役に据えた本作。本業のギャングは勿論、ユダヤ人としてナチ狩りに手を貸していた一方で、家庭問題やシーゲルとの友情の亀裂に苦悩するといった様々な顔が浮かび上がる。
サム・ワーシントン演じる、ランスキーにインタビューを試みる記者の立ち位置が弱いせいか、正直ストーリーに目新しさはない。しかしながら、そのランスキーをハーヴェイ・カイテルが演じるという点は見逃せない。
過去作で色んなバリエーションのアウトサイダーな役を演じ、シーゲルが主役の『バグジー』でも実在のギャング役だったけど、ランスキー同様に東欧系ユダヤ人の血筋を引いているだけに、どうしても本人と重ねて観ずにはいられない。80代に入ったカイテルの老境演技は、彼の映画を長年観てきた人なら感慨深いものがあると思う。
「この世は白と黒ではなく、グレーの濃淡で出来ている」―ただのギャングではなかったランスキーだからこそ、この言葉は説得力がある。

より詳細なレビュー↓
https://cinemarche.net/drama/gang-of-america-matsu/
ギャングでありながら、殺人会社、賭博場などのビジネスでアメリカの税収の歳入と雇用創出に貢献したというリンスキーを描いた暗黒街映画。作家が老いたリンスキーの話を聞き、回顧録としてまとめようとする。その回想と、作家にFBIが近づき、リンスキーの3億ドルにのぼるといわれる隠し資産について聞き出せと迫る。リンスキーはそれを知りながら、作家に思い出と箴言を口にする。彼はアメリカを支配していた、実はFBIも支配していたのだ。だが、「人生だけは支配できない」と語る。
ラッキー・ルチアーノ、バグジーなどおなじみの面々も登場。賭博で資産家となったリンスキーにイスラエル国家から支援要請があり、それに応えたり、隠れナチの集会に殴り込みをかけ、参加者をぼこぼこにしたり、リンスキーの功罪の功の部分をも描いているのは、リンスキーの再評価を意図したのか。どことなくコーエン兄弟にスコセッシのテイストを加えたような、冷徹とユーモアに満ちた作品。ハーヴェイ・カイテルの迫力、サム・ワーシントンのどこか崩れた風貌の作家、その駆け引きが面白い。
noborush

noborushの感想・評価

3.3
Lansky 2021年作品 
6.5/10
エイタン・ロッカウェー監督
ハーベイ・カイテル サム・ワーシントン
ギャングの財政顧問 マイヤー・ランスキー(ハーベイ・カイテル)の話。
1991年の「バグジー」では、バグジー・シーゲルが描かれていたが
カーベイ・カイテルも出ていた。
「タクシードライバー」でポン引きだった男がランスキーの晩年を
演じるとは時の流れを感じずにはいられない。
ランスキーが回顧録を記者に書かせる話で、記者役のワーシントン
は空気だし、回顧シーンもぱっとしないが、カイテルが出ている
シーンだけが良かった。ヤクザな役を長年演じて老年になった俳優の
説得力が凄い。
含蓄に富んだ台詞もカイテルだから生きてくる。
ユダヤ系のランスキーのアウトサイダーとしての疎外感が、
よく描けていた。

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