Tully

名探偵コナン ベイカー街の亡霊のTullyのレビュー・感想・評価

4.5
「シャーロック・ホームズ」 の世界観がコラボするというなんとも贅沢な作品。自分にとって本作は劇場版名探偵コナンシリーズでベスト3には確実に入るほど好きな作品です。「人工知能の脅威」 「七光りにより動かされる国家への警告」 「子供達の成長」 「コナンと優作の絆」 そして 「ホームズの世界観」 など、なにかと沢山のテーマが詰め込まれていますが、凄いのはそれだけのテーマを見事に纏めあげ、一本の映画として確立させていることです。流石 「江戸川乱歩小作家 野沢尚」 による脚本といったところでしょうか。劇場版名探偵コナン唯一のSF回である本作は、一味違った雰囲気で非常に面白いです。スペシャル的映画とも言えます。映像も申し分なくクオリティが高く、100年前のロンドンの街並みが見事に表現されています。本作はコナン映画の中でも深みのあるテーマ 「人工知能の脅威や、子供の自殺」 などを扱っており、現代に対するメッセージ性の強い作品となっており一本の映画としてもかなりの完成度です。コナンを見たことのない人、サスペンス・ミステリーものが苦手な人でも楽しめるのではないかと思います。
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