10代の頃から原作何度か読んで萩尾望都の漫画も読んでいた好きな話なんだけど、やっぱいまいちわけわからんし、映像で見るとちょっと眠い。これって4人で爛れたことをしているわけでもエリザベートとポールが近親相姦関係にある話でも無いんやな。共依存的というか、これってエリザベートがポールを支配しようとして、ポールのほうは依存しつつもそこから逃れようとしてるんですね。ジェラールとアガートは彼らの家に入り浸ったりしてるけど基本的にはまともな世界の人間で、ダルジェロスに至っては、学校では反抗的だったが社会に出ればただの人。周囲は変わっていくのに姉弟は変わらない。ってかエリザベートは変わらない。ミシェルと結婚したのも彼の生活力でポールとの生活を盤石にするためだったと思う。それなりに資産があった家の孤児って事で医者やジェラールのおじさんや家政婦のマリエットなど周囲の大人が甘やかしたのもいけなかったんだろうねえ。画面が白黒のせいもあるのか文章では魅力的だった彼らの城である部屋も、画面だとただゴミが散らかっていて殺伐とした感じに見える。文章の力ってすごい。
