千彩

モガディシュ 脱出までの14日間の千彩のネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

凄い映画だった…
途切れない緊迫感に、鑑賞後はクタクタです。

実話をベースにしたエンタメ作品、と聞いて「エンタメ」部分が強いだろうと勝手に思っていたので、想像の10倍「怖い」展開が続いてしんどい。
「ホテルムンバイ」を劇場で見た時に匹敵するしんどさだった。

めちゃめちゃ面白いけど、怖いのが苦手な人は劇場で見ない方がいいと思われ。
銃声が怖い。容赦のなさが怖い。
街中に転がる無数の遺体が怖い。
その遺体を最初は避けるけど、すぐに避ける余地も余裕もなくなって、「上下に揺れる車体」で表現するのも怖い。

でも劇場の、目を背けられない環境で見て、私はよかったと思う。

ドラマ「D.P.」で惚れちゃったク・ギョファン目当てみたいなところもあったので、序盤からボッコボコのギッタンギッタンにされる参事官ジュンギの姿に内心悲鳴をあげっぱなし。
「まさかこのタイミングで死んじゃうの??だからポスターにギョファン写ってないの!?」(←ある意味伏線)って悲観的になったり。


本やビニールテープで防御力を高めた車の見た目がもはやゾンビで、走るだけでパーツが落ちるとか、シリアスな中にちょっと笑えるところがあったり、でもそんなゾンビカーでのカーチェイスが凄すぎてどんなメンタルで見ればいいのか、もうテンションが迷子。
縦列の車4台のフロントからリアまで一気に突き抜けていくあのカメラワークは、いったいどうなっているのですか。

全員無事に帰国してほしかった…でも、テ・ジュンギは車を、自分の意志であの位置に、あの向きで停めたんだろう。
車体を回って(危険なのに!)ジュンギのいる運転席に向かうテジンの姿にも涙。

もう一回観たいけど、見る勇気と体力とメンタルはないかもしれない。
千彩

千彩