ノラネコの呑んで観るシネマ

マッシブ・タレントのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

マッシブ・タレント(2022年製作の映画)
4.0
ニコラス・ケイジがニコラス・ケイジ役。
スペイン出張中の借金まみれの映画スターが、突然CIAに潜入捜査への協力を依頼される。
ところが、捜査対象の武器商人が生粋の映画ファンで、どんどん仲良くなってしまう。
映画の2/3はバカンスしながらの緩ーい展開で、いい歳して自分そっくりのイマジナリーフレンドがいる、自己愛全開のケイジによるセルフパロディ。
終盤に事件の全貌が明らかになると、割とちゃんとしたアクションになる。
ある種のメタ的ネタ映画ではあるが、全編に渡ってケイジ愛、映画愛に溢れていて、某日本人監督が撮った彼を小馬鹿にした駄作とは真逆。
劇中でケイジが何度も「オレ、落ちぶれてないけど」って言ってるが、作品選びが微妙な時はあるもののコンスタントに秀作に出てるし、落ち目なのはあくまでも役柄として。
そして、「パディントン2」好きに悪人は居ないのは真理。