まめまめちゃん

THE MOLE(ザ・モール)のまめまめちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

THE MOLE(ザ・モール)(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

コペンハーゲン元料理人のウルリクは、北朝鮮友好協会に潜入し出世を果たす。そして北朝鮮のピョンヤンでKFA(朝鮮親善協会)会長のアレハンドロというスペイン人と出会い、違法の投資ビジネスに深く関わっていくことに。元フランス軍外人が偽の石油王ミスター・ジェームズを演じ陰ながらウルリクの潜入調査を指揮していく。やがて世界各国でアレハンドロ、北朝鮮の要人や武器商人らとの商談を重ねたウルリクとジェームズは、その巨大な闇取引の全貌を隠しカメラに収めていくのだった。(公式HPより)

途中まで全く信じられなかった。あまりに北の要人らしき人物たちによる門戸は厳重でも中に入ればザルな体勢でウルリクたちとガンガン商談を進めていくからだ。盗聴をチェックしていたのはアレハンドロくらい。ウルリクたちは体にグルグルとカメラやマイクを仕込んでいるのに。

経済制裁が意外に効いているのかなと感じた。
北はケンカしてアピールするしか脳がないのか、武器を売ってお金にしたいばかりにガードが甘くなっているようだった。意外と早く武器とお値段リストを拝見することとなる。武器と覚醒剤工場を建設する運びとなり途中まで進めた商談も、契約書など決定的な証拠を数々残してフェードアウト。

ウルリクは最後までただの好奇心に動かされてるようにしか見えなかった。愛嬌はあってもさして印象にも残りづらい顔立ちと付かず離れずの態度が、接する人物を安心させるのか、案外こういう人物がスパイや探偵をやっているのかなという気がした。
10年もの歳月、家族をも欺いた日々。それから解かれて実はスパイでしたと告白するも、北は無視。アレハンドロは連絡を断ち、ヨルダンの要人はなんだかんだと言い訳をして去る。
彼やジェームズは無事なんだろうか(一応イギリスMI5が保護してるというけど)。スパイ生活が長過ぎて、燃え尽きていないだろうか。
この映画やテレビ番組の公開は、北が今後益々閉じていく理由にならないのだろうか。そんなことを考えながら混雑した週末の街中を運転していると、日本の平和と治安の良さをしみじみと感じるのだった。