ドイツからニューヨークへ向かう飛行機が、過激派テロリスト集団によりハイジャックされてしまう。彼らの目的は自爆テロでロンドンに飛行機をぶち落とすつもりらしい。大変だ。しかし飛行機の中には自身の呪いを治すために渡米する予定だったヴァンパイアのお母さんが乗っていた！愛する息子を守るため、あえて血を求める醜い衝動を解き放ち悪を迎え撃つ！果たしてどうなる？な話
「ハイジャックが見たい！」「ヴァンパイアも見たい！」「ついでにパンデミックが見たい！」という欲張りなあなたに応えてくれた、サイゼのミックスグリルのような夢の映画。「ハイジャックしたら客にヴァンパイアがいて計画が崩れていく」というとんでもないプロットですが、誰が敵で誰が味方か、どっちが優勢で劣勢なのかといった形成が目まぐるしく入れ替わっていく展開は個人的には好みでした
ヴァンパイアのお母さんはこの呪いを緩和するために渡米して医師に診てもらう途中にハイジャックに遭遇したこともあり、治したいのにやむを得ず力を覚醒させなければならなくなる悲しきヒーロー像がなかなか良い！それなのに見た目がかなり強烈である故にテロリストと相対したいのに「あっちにテロリストでこっちにはバケモンおるんかいっ！」という感じで乗客がさらなるパニックに陥るという不運もユニークで楽しく見れました
テロリスト対お母さんという状況を作りつつも、グループの中でもメンバーが手を焼くほどの完全なるサイコ野郎（良いキャラクター）がさらにシチュエーションを掻き乱してくれたりするなど、本当に行き着く暇もなく上空数千mの密室でここまでドタバタやってくれたのは本当にアッパレ。よくこんなプロット思いついて一本の映画として成立させたよな〜って感じです。敬具
