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アスファルト・ジャングルのHKのレビュー・感想・評価

アスファルト・ジャングル(1950年製作の映画)
4.0
ジョン・ヒューストン監督のフィルム・ノワールの名作。
タイトルだけは知ってましたが、ジャン=ピエール・メルビルが『仁義』を撮る前に何十回も観て参考にしたらしいので気になって初鑑賞。

主演はこれまで私が見た中では一番若いスターリング・ヘイドン(当時34歳)。
途中でマリリン・モンロー(当時23歳)が出てると知らずにビックリしました。
モンローはブレイク前ながら既にタダモノではないオーラが。
登場人物ひとり一人がしっかり色分けされているところがサスガです。

なるほど、刑務所を出所した男が務所仲間の情報をもとに犯罪のプロを集めて強盗する流れは『仁義』ソックリだし、その前身とも言える『賭博師ボブ』に既に影響があるような。
それどころか『現金に体を張れ』『ゲッタウェイ』『レザボア・ドッグス』『ヒート』などのいわゆるケイパー(強盗)・ムービーの名作全てに影響を与えているというのが頷けます。
同じ系統でも“オーシャンズ”シリーズのような能天気さはありませんが。

ツキの無さやメンバーの誰かのちょっとした気の緩みが計画を破綻させる王道パターン。
仲間割れや裏切りが派手でドライで必ず女性が絡んでくるのがフランスと違いアメリカ風。
J・ヒューストン監督作は10本程度しか観てませんが今のところコレが一番かも。
音楽は『サハラ戦車隊』『ベン・ハー』のミクロス・ローザ。
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