ごりぞう

最後の決闘裁判のごりぞうのレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
4.0
原題「ラスト・デュエル」
 まず、愛や正義というものよりも、名誉やら生活やらが最優先の時代という感覚。
 疫病のために領民を失い、税金を払うために戦争したり結婚したり。
 フランスという国内だけでも“領地”を奪い合うような状態。命を救った友達に、土地も名誉も奪われてしまうカルージュその上、不在中に嫁まで寝取られるという事態に、ブチ切れて「決闘」となる。
 日本では室町時代の出来事である。

 闘う者同士で、違う視点思考を持っていることは当然で、それぞれの視点で事実を捉える展開も長尺になった原因ではあるが、決闘という“正義”と“正義”のぶつかり合いを表現する上で必要な流れであり、観客を陪審員として立ち合わせる効果がある。

 ただ、決闘はこれが最後ではなく、宇宙世紀にガンダムで復活することになるとは、人間とは単純に力で決めることが大好きな“動物”である。
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