かこ

カード・カウンターのかこのネタバレレビュー・内容・結末

カード・カウンター(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

🖋️
【孤独なギャンブラーが罪を償うためにした事とは】

思ってた内容と違って難しかった😅

事前に軽くインプットした方がいい事があって、カード・カウントの事とアブグレイブ捕虜収容所のこと。(前情報一切入れず鑑賞したので鑑賞後に疑問に思った事を勝手にピックアップしてます☺️)

カード・カウントとは、既に場に出た(見える)カードを記憶し、デッキにある(伏せてある)カードを予測する攻略法。カードを記憶する事は、カジノでは違反行為ギリギリだとか?そして私たちがイメージするような派手な仕事ではないとの事。

そしてアブグレイブ捕虜収容所。
2003年アメリカがイラクに軍事侵攻し、
米軍兵士がイラク人捕虜を収容、虐待していた場所。これは悪い意味であまりにも有名。
実際の映像ではないけど、収容所で行われていた行為が度々映し出されます。

主人公ウィリアムは、この捕虜虐待で有罪になり10年服役した男。刑務所でカードを独学で学び出所後はギャンブラーとして生計を立てる。
犯罪を犯したのは事実、でも何故刑務所に入ったのか、それは誰のせいなのか、虐待は誰の指示だったのか、これが物語のキーポイントの一つ。復讐。

それともう一つのポイントは、刑期を終えても犯した罪に苦しんでいること。贖罪。
その贖罪を果たすキッカケとなる人物が、訳あり青年のカーク。カークもある復讐を企むひとりで、父親はウィリアムと同じく捕虜虐待で服役したが、その後自死したという。

そこにギャンブルブローカーのリンダが加わり3人の運命が動き出す。
赦されたい一心で目立たぬよう静かにその機会を待っていたギャンブラー ウィリアム、遂にその時がきた!
復讐と贖罪の人生のギャンブルが始まります🔥

ウィリアムの職業柄なのか、罪の意識からなのか、絶えず自分を抑える様がすごい。
愛する人、仲間ができても喜怒哀楽を表にあまり出さない。たぶんそれすら彼にとっては許せない行為なんだと思う。

お金に執着はなく、泊まる場所はモーテル。
部屋に入った途端、持ち歩いている白い布で装飾品の全てを覆い、自分の気持ちを吐き出すように日記を書く。
白い布で覆われた部屋は何かの儀式みたいで、かなり異様な光景〜😱

ウィリアムは、中退してしまったカークの残りの大学奨学金を肩代わりして大学に復帰させようとしたり、カークに母親と連絡を取らせて家に帰らせるなど、他人に希望を与える事で、自分もリンダに思いを告げることを今までの自分への赦しとした。リンダの元へ行くウィリアムの姿は唯一彼が高揚したシーンでした。

全て上手く行ったかと思いきや、そう簡単に進ませてくれない所が、運命なのか、まさにギャンブルだと思った‼︎
詳しいことはネタバレになるので伏せますが、ウィリアムには予想外の事が起きるけど、捕虜収容所で自分の人生を狂わせた人物に復讐することができて、これはこれで良かったんじゃないかな、と。
過去と対峙することもできたから🤔

まぁほんとに余計なシーンや説明が一切無い、大人のかっこいい映画でした。
その分理解するのが難しいけど😅

それにオスカー・アイザックがハマり役で、渋くてかっこよかったのはわかった‼︎ 間違いない笑‼︎
かこ

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