なち

LAMB/ラムのなちのレビュー・感想・評価

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.4
純度100%の因果応報ストーリー


羊飼いの夫婦イングヴァルとマリア。
羊の出産に立ち会ったとき産まれたのは羊だけど羊ではない“何か”だった。
夫婦はその何かに“アダ”と名付け育てる。
一見幸せそうな暮らしに潜む闇とは
みたいな話、たぶん。


説明もセリフもろくにないから“たぶん”が必須のレビューになってしまう。
まずそれぞれの名前から神話的なキリスト教的なものが絡んでいるんだろうなと想像できる。
だがそんな神話は知らん。
たぶんそれぞれモチーフ的なものがあるんだろう、たぶん。
本当に「雰囲気を感じろ!」みたいな作風なので、見る人によって解釈はそれぞれだなぁという感じ。
まあそれはそれで考察の余地がアホほどあって面白いと思う。

羊だけど羊ではない“何か”の正体についてはかなり早めにわかる。
というか告知映像の時点で出ているのでもはや“何か”なんて書かなくていいんじゃないかとすら思う。
でもネタバレ絶対殺すマンとかいそうなので伏せておく。


ちなみに他の方のレビュー見るとアダちゃん可愛い勢が一定層いるみたいですが、個人的にはいまいちハマらず…

総評すると
本当に“因果応報”という言葉に尽きる。
奪い取った幸せはいつか破滅するんだよ。
まあオチはちょっとシュールだったけど、まあそうだよねって感じ。
とはいえたしかにあの“何か”が産まれたら羊に育てさせるより人間が育てるのが正解というか、うーん、「まあわかる」って気持ちはある。

北米でA24が権利獲得って情報とホラーってだけで無条件に信用しきっていたが、ちょっと肩透かしくらった気分。
まあ実際製作はA24じゃないんですけど、どことなくA24らしさを感じる不思議な感覚でした。



風景だけはむちゃくちゃ良いです。
はい、現場からは以上です。
なち

なち