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笑いのカイブツのdarumaのレビュー・感想・評価

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)
4.0
待望の推し映画(岡山天音くん主演)、入場特典欲しさに雪道往復5時間ドライブして観に行ってきました!(恐怖が欲望に負けた)
こういう感じか…

とりあえず、フィルマは忖度なしで書きます!

観始めからめちゃめちゃ色味が綺麗で、そこにばかり惹かれた。
画というより、色味。
映像が美しい作品に天音くん(の事務所の方)は出がちだけど、本作もしかり。暗いところで大スクリーンで観る醍醐味。これだけでも劇場鑑賞した価値がある。
撮影は「花束みたいな恋をした」「月(は未見なんですが)」の鎌苅洋一さん。フィルマの試写会ではご登壇があったそうで、ぜひ聴いてみたかった。(都会に住んでいれば…!笑)

ストーリーは推し映画にありがちな、断片的に情報が流れて来ているのでだいたい組み立てるとこんな感じかな…?というのがわかった状態で観ました。原作は買ったけどまだ読んでいません。
それを踏まえて、
ラストが好きすぎた!!


の使い方がめちゃくちゃうまい。
フェンスと、壁(家の)。

超えられないものと、壊すものの象徴。

と、まず先によかったことをずらっと並べて。
あとは…

とにかく、これは
 わかりにくい映画
だと思う。
 わかってもらおうとしたけどわかりにくくなった
のと
 わからなくてもいい
は違うと思う。
これは後者。(若干、自己満というか、内輪盛り上がり感がなくはない)

まず、主人公の台詞がない。
無くはないけど、物凄く少ない。
多分意図的だと思う。
天音くんが台詞を使わず演じられる人だからだと思うが…
(勿論主人公ツチヤのキャラ造形はあるが)

個人的に思ったのは、エピソード間の接続がわかりづらい。
一瞬、あれ?って思う所が。
台詞(説明)がないので余計にそう思ったのかもしれない。

それを、良さと取るか、ダメさと取るかは、人それぞれかと思います。

製作に博報堂…わかりすぎる。
(電通じゃないという意味。大衆狙いではなく個性的)
あと、フィルマ運営会社の設立したSUNDAEも入ってます(宣伝協力)。

総じて、めちゃくちゃ単館系。
よくこれをシネコンでかけてくれたな…
地方民救済(=単館系がない僻地)、めちゃめちゃ嬉しかったです!!ありがとう。

いちおう、フォローすると、
これは菅田将暉ファンは絶対観たほうが良い作品。
むしろ、菅田将暉をポイントで活かした作品を作りたかったのでは…(もうなかなか3番手以降になれないよね?立場的に)
天音くんは主演だけど(主演だから?)、受けの芝居というか。
番宣のラジオか雑誌記事でも言ってましたが、
いかにも真ん中、座長を張ってる感で、自由にやらせて貰えている(本人談)のだけれど、観ている側からすると逆に支えている感すら感じた。(それがサガなのか…?彼の。)作品の土台で支えてる感。

製作にメ~テレも入ってるんですが(主幹ではない、下のほう)、これは物凄く好みが分かれると思う…
私は嫌いじゃないけど、万人受けしないことは確かです。

天音くんの演技は太鼓判。
本人曰く「鼻ちょうちんを漫画以外で初めて見た。しかも自分の(笑)」
ツチヤさん御本人を記事などで見ましたが、天音くん、背中が完全にツチヤだった。モノマネ系の役作りはしない方向にしたと言っていましたが、筋トレとか身体づくりとか、したんじゃないかな…?(ツチヤさんは結構ガタイが良い印象です)あと、髪型のバリエーションも自分で提案したと見かけたような?ツチヤさんの可愛らしさが上手く出てたと思う。
彼の演技が観たい方には、とてもおすすめです!

(彼にはこの作品で跳ねて(=売れて)欲しいな!と思ってたけど、どう転ぶかはかなり微妙…フィルマの試写→公開後のスコアがそれを物語ってる(しっかり見てた訳じゃないけど。ネタバレ避けてたので)。最初共演者が発表された時にええー…って思ったけど(どう考えても盛り上げ役やん!みたいな。天音くんだけじゃアカンのかい!と思ってしまった←ファンの贔屓目、笑)、盛り上げてくれてよかったと思う。。かなり制作側の意図・意識が強い作品だと思います。天音くんはどうしてもそういう作品に当たりがち…苦笑)

余談)天気が悪くなくてよかった…行きは快晴で路面が結構乾いてて、帰りは雪だったけど気温が高くて雨に変わった。明日以降だとツルツルだったかもしれない。。(怖)

ちなみに、公開前に公式から「序盤は共感できないと思うが最後は来るものがあるはず」みたいなコメントが上がっていたが、私はツチヤに最初から最後まで感情移入できた。特に最後の最後に回収しているのが印象的。
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