さうすぽー

THE FIRST SLAM DUNKのさうすぽーのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.9
自己満足点 94点

「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」
数々の名場面やキャラクターと共に人気を博したバスケ漫画の金字塔を、原作の井上雄彦自らが再アニメ化した本作。

自分は「SLAM DUNK」に関してはほとんどにわかです。漫画も8巻までしか読んでおらず、今回の主人公の宮城リョータに関してはあまり知りませんでした。
なので、原作の主人公が桜木花道や流川楓、赤木、安西先生のことはよく知ってる程度でした。

そんな自分ですが...
大、大、大傑作でした!!!


なんと言ってもアニメーション!
信じられないほど臨場感たっぷりですし、オリジナリティが溢れています。
今回のアニメーションは、井上雄彦自身が書いていた漫画のタッチをそのままCGアニメに落とし込んでいたので、アプローチはアメコミタッチの絵をCGアニメにした「スパイダーマン/スパイダーバース」に近いです。
ただ、スパイダーバースと今作が違うのは、カートゥーン的な動きではなく今作は徹底的にリアル思考な動きでした。

原作漫画のタッチでリアルな実写的な動きを見せるというのが今作の魅力であり、素晴らしい点だったと思います。

そのバスケのプレイが本当に圧巻で、バスケの選手が本当に動いてるかのようなリアルさで、なおかつ各キャラクターの個性に合わせて動いてるのも良かったです。

また、音響もリアルな時間でプレイしてるときはその試合会場にいるかのようで、特にボールがゴールに入るときの音が再限度が凄まじく釘付けになりました。

ネタバレになるので詳しくは話せませんが、試合のラストに関しては圧巻で「息を飲む」という一言に付きるし、今後の日本アニメ史に語り継がれるほど凄まじい演出でした!


また、今回は本編の主人公桜木花道ではなく宮城リョータが主人公でした。
彼の過去が初めて明かされましたが、結構悲しい過去を持っていて、「グレてもおかしくないよね」というものでした。
なので原作よりもストーリーは重めですが、リョータなりの葛藤が見れたので満足度は高いですし、他の花道含めた主要 人物も決して埋もれることなくバランスが保たれていたと思います。(主人公では無くなっても花道は主人公っぽいキャラだと気付いて面白かったw)

試合中に過去エピソードが挟まれたり、名言や名場面もカットされてる所が多いのでそこで賛否は割れるかもしれませんが、個人的にはこのストーリー構成でも全然気にならずに観れました。


映画館で映画を観て、汗をかくほど胸熱な感覚になれたのはなかなか無いです!
去年の1位は「トップガン マーヴェリック」だと思ってましたが、完全撤回してこちらが1位です!