「来年まで待てばNETFLIXで観れるんだろうな～」と思いつつ映画館へ。
罪により奪われる命と、罪から生まれる命。
絆の確認に人生を捧げる者と、自由を希求する者。
かような要素を相克させようとする試みはぼんやり伝わったが、予定調和を回避する作風が大団円に帰結したせいか、どうも印象が弱い。
マドリッドのアーバンライフ、そして『ボルベール』を想起させる田舎町共に、陽光に包まれた撮影なのだが、以前の作品に比べポップな色彩も失われている。
内省傾向を強める一方の監督がどんどん『死』に向かっているようで、一抹の淋しさあり…。
「NETFLIXが金出してくれたし、地味でいっか！」という小品のつもりなら良いのだけど。
