このレビューはネタバレを含みます
原作読了済。
後半に訪れる収監されている殺人鬼榛村、
彼に榛村の冤罪を調査依頼した雅也との対話。
1対1で各々の考えを語りつつ、
互いの目線、キーとなる手紙の文章などが、
背景に投影され、話がどう転ぶかといった
緊張感に張り詰めたヒリヒリした空気感がたまらない。
そして、榛村役の阿部サダヲさんが怖い!!
猫のような眼差し、圧倒的な黒目の鋭い眼光。
彼の語りよりもその眼差しで心掴まれてしまうのかと感じる。
温和な顔がシュールな表情へ切り替わり、
残虐な場面は淡々と仕事する姿の怖さ。
榛村が乗り移ったかの演技は見る価値あり。
しかしながら、置かれた立場の描写、
その関係性のプロセスが不足してて、
原作未読者には分かりにくいのではと感じる部分もある。
あとは拷問シーンはそれなりにエグいので要注意。
雅也の同級生の女の子役、宮崎優さん。
素敵ながら何かを抱える雰囲気が良い。