かなりグロい映像表現があるため、苦手な人にはお勧めできない映画。
サイコパス映画として、仕掛けもいくつかあり、巧妙なミステリーとは言えないまでも、ラストまで予断を許せない。
ただ、主人公を含む中心となる登場人物のほとんどが、どこかに深い闇を抱えているため、なかなか共感することが難しいため、「傍観者」としての視点で観てしまう。
阿部サダヲ演じるサイコパスとの対話は、さながら和製「羊たちの沈黙」のようであるし、彼の深い黒眼の闇はたしかに怖い。
もう一人の殺人鬼を追うことが、問題なのだが、「羊たち」に比べ“連続”でもないため、危機感や緊急感は低い。
本編とは全く関係ないのだが、一番印象に残ったシーンは、音尾琢磨演じる男と会話する居酒屋のシーン。
「デン汁割」という飲み物を注文するのだが。「デン汁割」おでんの汁で焼酎を割るってこと⁉︎って驚愕だった。