磨

カラダ探しの磨のレビュー・感想・評価

カラダ探し(2022年製作の映画)
3.6
小説投稿サイトで人気No. 1の携帯小説として話題となり、その後漫画版をアプリで連載し累計閲覧数1億回を記録した、終わらない“今日”を繰り返すループ型青春ホラー。

“死に戻り”ループものといえば日本発ハリウッド作品「オール・ユー・ニード・イズ・キル」、それの青春タイムループ・ホラーといえば「ハッピー・デス・デイ」が頭に浮かんだけど、ジャンル的には後者が近いかな?

橋本環奈や眞栄田郷敦、神尾楓珠などの若手人気俳優を起用し、阿鼻叫喚の地獄絵図を何度も見せるという、かなり攻めたと言える作品。

ただ、このジャンルの最大の課題は、“それ”がわかった時の緊迫感の無さをどう補うかという問題。
上記「ハッピー・デス・デイ」では、ノリの良いBGMと流れるような描写で、凄惨なシーンですら敢えてポップな雰囲気を醸し出していたが、本作も同様の手法を使用。しかも普通にキュンとくるような邦画お得意の青春学生ストーリーを入れてくる為、逆に新鮮。
これが個人的にはけっこうハマった。怖くはないが、好きな映画とは言い切れる(笑)


少し物足りなかったのは、切断されたり貫かれたりと美男美女たちがさまざまな死に方を魅せてくれるものの、その描写がイマイチだったところ。PG12ではこの辺りが限界なんだろうけど、どうせならR15+以上にして“死の自由度”をもっと増やして欲しかったと思う。

…したら俳優陣のファンである層の一部も対象外になっちゃうから難しいんだろうけどね(笑)
磨