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パワー・オブ・ザ・ドッグのAyaxのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
3.7
ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を獲っていて、アカデミー賞にも確実に絡んでくるので、そんな面白そうじゃないけど一応観ておくかというノリで鑑賞。
男は男らしくみたいなジェンダー的な話で、ベネディクト・カンバーバッチVSキルスティン・ダンストみたいな感じかなと思ったら、終盤(というか最後の数分)はサスペンスのような様相を呈してきて予想外の展開。先が読めず、観る前に想定してたよりずっと面白かった。というかエンタメ要素ゼロだと思ってたのが、思いがけず、お?お??ってなって、あれ?こういう話だったの??という(ネタバレになるから書けない)。観ると決めてる映画は予告も極力観ないし、あらすじもあまり読まないので、こういうことはよくある。
観終わってから気になるシーンに戻って確認するとちゃんとしてるし、こういう時は配信で観られるの便利だなと思う。台詞などでの直接的な説明がほとんどないし、メタファーも多く、映画として質が高く、評価されるのも納得。ちなみに好きかどうかはまた別。「ピアノ・レッスン」も観なきゃね。
動物に対して暴力的なシーンがあるので、一切観たくない人にはおすすめできない。苦手な人は観ないか、飛ばして観るか。本当に生きてる動物にやってるなら結構今どき珍しいなと思う。
それにしても、ベネディクト・カンバーバッチ、今年主演級の映画めちゃめちゃ多い気がする。ストレンジ先生もやるし。コロナウイルスの影響で公開スケジュールが変わってそういう風になってるだけかもしれないけど。
アカデミー賞には作品賞と主演男優賞で絡んできそう。
こういう“男は男らしく”とか“男のくせに”とか「トキシック・マスキュリニティ(Toxic Masculinity)=有害な男らしさ」と最近言うみたいね。女性は女性の権利を主張するだけでなく、男らしさに苦しんでる人にもがんばらなくていいよと言った方がいいと思う。
炭疽菌怖い。
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