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ベルファストのshuntaのレビュー・感想・評価

ベルファスト(2021年製作の映画)
4.2
北アイルランドの宗教対立を描いた作品。
ベルファストで住民同士の宗派対立により
過激派が暴徒化する。イギリスの軍隊も
治安維持に動くなか、住民間でも温度差がある。
生まれも育ちもベルファストで、住民みんなが
家族といえる大切な故郷に残るか去るかを
迫られる、ある一家を中心に物語は進む。

味方が最大の敵になり、ジワジワ追い詰め
られている感じが怖い。
ただただ平和に暮らしたいだけ。

子どもの世界と大人の世界の対比。
現実の世界とスクリーンの世界の対比。
愛に溢れた幸せな場所と傷をつけ合う場所が
共にしているところも悲劇的。

物語が進めば進むほど、希望とは程遠い
絶望的な現実に打ちのめされる。

普遍的な価値である平和、民主主義、
人権以外のところで、人々は互いの価値観を
尊重し、共に歩むことの尊さを感じる
作品でした。
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