ここしばらくは本ばかり読んでいた。
前みたいにふと思い立って劇場で観ようとなることがなくなって、家で観ようにも気力や体力が無くて四角いマークの停止ボタンを押して中断してしまうからである。2時間じっとすることが難しくなっているうちにいつのまにか25歳になっていて、思い描いていた25歳の自分とはなんとなく違う気がして、そもそも25歳の自分がどうなってるかなんて思い描いたことあったっけ、なんて考えてるうちに、なんでもいい、なんだか映画が観たくなった。
リハビリも兼ねて観たが、思いのほかよかった。強いメッセージ性とかあったら途中で投げてたかもしれないけど、無目的に時間が遡っていく構成と、どちらかから観たものではなくてスクリーンを通してただ覗き見しているような視点のお陰で考えすぎずに観れた。ジム・ジャームッシュも好きだし。
そういえば最近読み返していた吉野弘の詩集に「ほぐす」という詩があって、それを思い出した。これを観た人にぜひ読んで欲しい。あるいはそれを読んだ人にぜひこれを観て欲しい。
