ポール･トーマス･アンダーソン監督作品初観賞。
小生意気な子役の15歳少年とカメラアシスタント25歳女の70年代ボーイミーツガール映画。
主役のゲイリーとアラナがとてもチャーミング。不器用で不格好な2人だけど、全力で走り出してしまう真っ直ぐさが爽快な映画だった。
ゲイリーは子役で、親が経営する店を我が物顔で使ったり、自分でちょっとしたビジネスを起こしたり、ちょっと鼻につく感じの男の子。大人の女性に恋するもすぐに別の男に取られ、傷心するピュアさもある。
ゲイリーが恋に落ちたアラナはだいぶクセのある女…笑
とはいえ年が近いアラナに共感する部分も多かった。ティーンエイジャーたちを適当にあしらう大人の余裕を見せつつも、少しでも自分の得になりそうだと感じたら色目を使ってしまう浅はかさもある。将来を見据えて人生立て直さなきゃだけど、ウォーターベッドの上で気持ち良くたゆたっていたい。自由気ままでたまに爆発するアラナが最高だった。
70年代のファッションやハリウッドの雰囲気も爽やかでどこかアットホーム。2人の恋愛の裏で繰り広げられる映画業界のおふざけには笑った。ブラッドリー･クーパーが『スター誕生』のプロデューサー(エルヴィス･プレスリー風)を演じてるのも面白い。ガス欠トラックがバックで丘を下るシーンは久々にテンションの上がるカーアクションだった。
あと、この映画でハイム三姉妹知ったけどバチくそにカッコいい。
