磨

劇場版 おいしい給食 卒業の磨のレビュー・感想・評価

劇場版 おいしい給食 卒業(2022年製作の映画)
3.8
ちょっと昔の80年代、どこかの中学校で給食マニアの教師と生徒が繰り広げる“どちらが給食をおいしく食べるか”を競う(教師がひたすら負け続ける)グルメコメディの劇場版第2弾。

市原隼人のイメージピッタリの教師にとにかく笑わせてもらったTVドラマと前作。
season2と放送と共に本劇場版も楽しみだったけど、期待通りどころかしっかり上回ってきた印象。
いつもと変わらぬライバル対決の前半と、劇場版ならではの強大な敵に対する二人の共闘。市原隼人のオーバーすぎる演技と、やたらミステリアスな佐藤大志くんが過去最高にマッチ。

細かく言うと、毎話プロレスのようなお決まりのパターンだったドラマ版ほどで面白くなかったけど、これは同様のドラマ→劇場版あるあるとも言えるかな(ドラマにスコア付けるなら4.1くらい笑)

なんにしても“給食”グルメコメディという新しいジャンルの飯テロ作品。これだけファンもいて評価もされてるんだから、甘利田先生の新たな赴任先ごとに新シリーズ化して欲しいと心から思う。大人になった神野ゴウ君と再び出会う伏線はシッカリ整ってるんだしね。
…いつもサブタイトルで終わろうとしてるのは気になるけど(FinalBattle→卒業と、常に劇場版で終わろうとしてる笑)


ところで、コロナ禍以降給食は黙食らしいですね。仕方ないとはいえ、何かの罰なのかとあまりに滑稽。高学年以降ならまだしも、この1.2年に小学校に上がった子たちの今後の食事が本気で心配です。

本作からの引用だけど、”家族以外との初めての食事の場”である給食の意味は大きいと思う。
作中では〈給食の危機〉を乗り越える姿が描かれているが、本当の危機は今、そしてこれからなんじゃないでしょうか‥(給食費未納なんて別問題もあるし)

うん、本作はただただ面白いコメディとはいえ、かなり意義のある作品と言えるのかも。
磨