さよなら僕のマクガフィンたち

四畳半タイムマシンブルースのさよなら僕のマクガフィンたちのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

成就した恋ほど語るに値するものはない

で、「思った通り誰もいなーい」ってアジカンが流れる。そうそう!これこれ!これなんすよ。
唯一無二の甘酸っぱさ。四畳半シリーズは、愛すべき私がいて、小津がいて、明石さんがいて、樋口先輩がいて、城ヶ崎や羽貫さんがいて、んでみんなはちゃめちゃなストーリーで、アジカンが流れたらこれでもう最高!

小説読了済です。
今回はヨーロッパ企画の作品がそもそものオリジナルで、上田誠さん繋がりでもちろん相性はいいのですが、
『四畳半神話大全』では、横にループする話があったのに対し、今回は時間軸つまり縦を自由に行き来する。しかしながら何も起こってないのが素晴らしいです。

湯浅監督ではなく今回は夏目真悟監督。四畳半のテレビシリーズにも関わってたのことですが、このテンポかつ、下手したら何が起こってるか伝わりにくくなるのに、素晴らしい手際の良さでした。

個人的に◎なのは、銭湯のシーンで、「大傑作に決まってるでしょ」という私のセリフを聞いた明石さんが口元だけ映って笑うシーン。小説になかったですよね!?あれがあるから五山の送り火の誘いをオッケーしたって唐突感がないんですよ。
欲をいうならば、もっさり君のセリフに「成就した恋ほど〜」があってこそ最後の余韻が増すのであって欲しかったけど、欲張りですか?笑

僕は京都で大学生時代を過ごしたんです。だから大好きなんです!また新作だしてね!