Mobydick

BLUE GIANTのMobydickのネタバレレビュー・内容・結末

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

原作大好き音楽大好きです。なので評価辛め。

脚本はエピソードの枝葉を切り落として非常にコンパクトに仕上がっていて、映像表現によって深みの出せる映画というフォーマットにぴったりの素晴らしい脚本でした。これがこの映画の良さの6割くらいだと思う。
そして絵はとてもきれいでした。作画に思い入れがないので評価甘めですが、気になるようなものがない程度に。
ただ演技と音楽は好きすぎるのでつらい。
大の信じてるという言葉が、前半全く信じてる声に聞こえない。少し不安混じりの、自分に言い聞かせるような「信じてる」は大の性格上出てこない気がする。
音楽も大のサックスは洒脱さや軽快さではなくて、他の人にはないなにか野太い強さがあるはず。しかしどの演奏もおしゃれ。うまい油そばがあると言われて行ったら、小洒落たせいろ蕎麦がでてきたような違和感。うまいんだけどそうじゃないんだよ…。
そして腕を一本失ったソロ、ベッドの上で必死に片腕で弾ける演奏を考え続けたはずなのに、のっけから両手弾きの音。
音楽単体、演技単体で見れば素敵ですけど、ストーリーのために全てが表現として成立していないことに不満を抱いてしまう。
アニメ映画に期待しすぎなのかもしれませんが。
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