【回顧】
まだ大学生だった2年前の1月、当時ずっと気になっていた駅前のジャズカフェに行って、シンガーさんのライブを初めて生で聴いたのを思い出した。
あの衝撃。肉声の力強さ、そして温かみ。歌を介して店内を包む、リアルな一体感。その場の全員が一つの曲に聞き入り、終わる毎に拍手が起こる。シンガーさんのユーモラスなトークも全部引っくるめて、あの空間、時間全体がなんか、言葉では上手く言い表せない「良さ」があった。
音楽といえばスピーカーから流れてくるものだと思っていたけど、機械を通さない生の音が、こんなにも熱くてハゲしいとは。
まぁブルージャイアントは映画だから、音楽はやっぱりスピーカー越しなんだけれども。でもジャズの力強さやそれに引き込まれる人たちの描写は、アニメ的な誇張表現こそあれど、やっぱり本物だったと思う。
スポ根もののストーリーと相まって、音楽が心に直にぶっ刺さる。ジャズを知っている人も知らない人も必見の一作。