青山祐介

カッコーの巣の上での青山祐介のレビュー・感想・評価

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)
4.0
ミロシュ・フォアマン「カッコーの巣の上で」1975年
―精神異常を詐称して州立の精神病院に入院した主人公は人間性を欠いた管理主義的な婦長と対立。電気けいれん療法…過剰な向精神薬の投与…拘束…反乱…ロボトミー

アラン・パーカー「ミッドナイト・エクスプレス」1978年
―麻薬密輸の罪でトルコ警察に逮捕された主人公は、監獄の精神病棟に収容される。
電気けいれん療法…過剰な向精神薬の投与…隔離拘束…殺人…脱出

クリント・イーストウッド「チェンジリング(取り替え子)」2008年
―1928年の実話。失踪した息子と再会したが、別人と主張したために、母親は精神病院に収容される。電気けいれん療法…向精神薬の投与…支援者がいなければロボトミー手術

マーティン・スコセッシ「シャッター・アイランド」2010年
―主人公は『脳の中の幽霊』を見たのか?真実を見たのか?妄想なのか?これからの治療は?…向精神薬の投与…精神分析…ロボトミー手術

ダニエル・アルフレッドソン「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」2010年 スウェーデン
―14歳のリスベット・サランデルは、父親との関係を隠蔽しようとする公安警察の影の組織によって精神病院に収容される。後見制度の悪用…過剰な向精神薬の投与…一年間にわたる拘禁…異常な精神医

ジャック・エル=ハイ『ロボトミスト ― 3400回のロボトミー手術を行った医師の栄光と失墜』 岩坂彰訳 ランダムハウス講談社 2009年、ロボトミーを知るには最適の書物

デビット・ヒーリー『抗うつ薬の功罪 ― SSRI論争と訴訟』 田島治監修 谷垣暁美訳みすず書房 2005年

アメリカ精神医学会『DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引き』 高橋三郎 他訳 医学  書院 1995年
アメリカ精神医学会委員の挙手による多数決によって決められた『DSM-IV-TR』 は、一番恐ろしい、一番危険な書物であるかもしれません。
青山祐介

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