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ウーマン・トーキング 私たちの選択のdarumaのレビュー・感想・評価

3.9
ブラッド・ピットのPLAN B、パルコ配給に惹かれて。今年の6月公開でもうアマプラ見放題に来たので早速鑑賞。タイトル通り、女性についての話だとは思っていましたが、想像以上にそのままだった…!ひたすら女性が話しています。これは好みが分かれるかもしれない。結構脚色強めかなと思いましたが(実際今年のアカデミーで脚色賞です)、実話ベースなのですね…凄い。

まず、出来事が結構凄まじいというかエグすぎるので、まさか実話ベースだとは思わず、ファンタジーぽくてちょっと入り込めなかった所はあります。だけど終盤、それが逆に作用しているというか、敢えてのこの構成なのだな…と思いながら観ていました。女性側の立ち位置の人物以外、全く男性が出てきません。つまり、顔がない。表情があるとイメージしてしまうから、敢えて見せずに、男性性を汎化したかったのだと思います。

あと、曲がめちゃくちゃ効いている…
デイドリームビリーバー、知っている曲だったのですが、歌詞をよく覚えておらずで。忌野清志郎さんの日本語バージョンしか知らないのですが、微妙に訳が違いますか…?(観終わった後に一応調べてみたのですが、直訳ではないですよね?英語苦手なので和訳しているサイトの文を見ました。実は直訳だったらすみません)
途中と、エンドロールでかかります(これネタバレにはならないかな…?と思うのですが、引っかかっていたらすみません!)そのエンディングでの使い方が絶妙すぎた…途中でフェードアウトだったかな?とりあえずエンドロールの途中までしかかかりません。その後、自然音みたいなものが入って、雨の音がするんです…物語を本編で〆て、その後をこのエンドロールで表現しているのだと思います。たまにある邦画のエンドロールみたいなものとは違って映像付きではありません。ただ、曲と音だけです。素晴らしいと思いました。(一応〆に映像もあったかな?それは本編ラストだったかな?観てすぐ感想を書いていないので、順番がごっちゃになっていたらすみません!)

エンタメに振っていない、と何かに書かれていましたが、私はむしろエンタメな印象を受けました。(これからどうするの!?みたいな疑問だらけだったので…あと、実話ベースだとしても角度が一方向からなので、ファンタジーのように感じやすい。そこがエンタメ感)
だから、その後、をちゃんとエンドロールで回収しているのだと思う。
夢を見た後、おそらく良いことも悪いこともある、現実。

PLAN Bは「ミナリ」がそうでしたね…言われてみれば、と思った。ラストの感覚が少し似ているかもしれない。(あれも曲とかあったかな…?それは無いか)

全く関係ないけど「サロメ」という名前を聞いて「累」を思い出した。邦画なので本当に全く関係ないのですが、そちらの劇中劇の名前がサロメだったんですよね。この名前に意味があるのかな…?とちょっと気になりました。(神話とか歴史上の有名人物なのかなと)

複数の家族が出てくるのですが、ちょっとごちゃごちゃになるので、事前に公式サイトなどで把握してから観たほうがよいかも…(見なくても一応わかりましたが、見ておいたほうがより理解できると思う)

あと、アマプラで新作洋画を観る時は毎回そうなってしまうのか(?)、またもや!吹き替え(日本語音声×字幕なし)で観てしまった…(変え方が結局わからなかった。。PCで観れば良かったのかもですがテレビで観てしまったので…)少し触ってみたけど直し方がわからず、早々に諦めて吹替で観始めたのですが、やっぱり字幕のほうが頭に入りやすかったかも。(基本的に私、洋画のキャストは全然知っている人が居ないので、誰が誰だか把握しているうちに終わってしまう…誰が何を言っていた人なのか、覚えられない。。)

ちなみにwikiを見ていたら、何故アマプラにすぐ来たのかわかりました。「『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は、Amazonがユナイテッド・アーティスツ・リリーシングの映画配給業務を終了し、オライオン・ピクチャーズの親会社であるメトロ・ゴールドウィン・メイヤーに合併される前に、ユナイテッド・アーティスツ・リリーシングが公開した最後の映画となった」とありました。なるほど…多分これが理由じゃないかと。
(違ったらすみません!)

本作を観たかったもう一つの理由があります。春クールに放送されていた「日曜の夜ぐらいは…」という日本のドラマがあるのですが、その感想にこの作品名が挙がっているのを見かけました。女性メインのドラマなので、確かに…。私は岡山天音くんのファンなので「オーガストの立ち位置がみねくん」と書かれていて、どんな内容なのか非常に気になっていたのですが、何となくわかるような…展開は全く違いますが、キャラ構成的にはかなり似ていると思います。ずっとそう思いながら観てしまった。余談でした。

追記)感想を読んでいてふと気づきました…そうか、キリスト教。私は子どもの頃、三浦綾子さんの「氷点」を読んで「汝の敵を愛せよ」という言葉が凄く好きだなと思ったのですが(好き、というか、衝撃を受けた。しばらくそれに囚われるほど人生を変える言葉だった)、なんとなく通ずるものを感じました。

さらに追記)サロメは実在する戯曲ですね(調べた)。wikiであらすじを読みましたが、「ユダヤの王エロド」とか「預言者ヨカナーン(洗礼者ヨハネ)」とか、キリスト教に関連してる…「新約聖書を元にした内容」とありました。戯曲と本作のサロメはキャラクターが近いという訳では無さそうですが(私がちゃんと理解できていないだけでしたらすみません。でも戦闘系な所は似ている?)、意味があってもおかしくはないような…と思いました。

あと、もう一つ思った感想を、コメント欄にネタバレありで追記します。
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