やっちんさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

やっちん

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マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー(2018年製作の映画)

3.7

前作未見だったが出演のリリージェームスの可憐な容姿が天真爛漫で奔放な主人公に非常にマッチしており気持ちを軽やかにしてくれる。
最近ミュージカル映画が以前より多く上映され人気を博しているが、閉塞感漂う世
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

3.6

デニーロばりの肉体改造には制作から携わっている彼女の本作に対する気概を感じる。
冒頭の駐車場で子供が癇癪を起こし精神的にパニックに陥るシーンでの彼女の演技は
本作での出色の出来映えだと思う。
終盤から
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

これは評判通り面白い!
口コミで大きな劇場が満場続きが納得できる快作である。久しぶりに終映後拍手が起こったくらいであった。
超低予算でも企画と脚本でこれだけ観客を引き込み楽しませてくれる良い見本てある
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.8

トムクルーズの本作アクションシーンに向ける真摯な思いが強く伝わり劇中ある種崇高に見えて仕方なかった。
パリ市内を隈なく縦横するカーチェイスのシーンは撮影クルーの技術の高さに惚れ惚れした。
また切り立っ
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追想(2018年製作の映画)

3.6

原題名チェジルビーチ。正に不穏な空気がさざ波のように二人に降りかかってくる。
数年前の恋の儚さをテーマにしたライアン・ゴズリング主演のブルーバレンタインとある意味似たような作風、表現方法で二人の良き時
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.8

荒涼たる静寂に包まれた雪原で繰り広げられるアメリカ原住民のいわば抑圧されたマイノリティー達の間で起こった傷ましいレイブ事件を抑制的な色調ながらもサスペンスタッチで終始緊張感を保ちながら最後まで画面に惹>>続きを読む

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

3.6

ロンハワードが監督している事もあり、過去の西部劇や戦争映画の様々なオマージュが各所に散りばめられており思いのほか楽しめた。ハリソンフォードが演じていないという基本的な違和感が払拭出来るか否かでこの映画>>続きを読む

バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

3.5

まずはララランドで見せたか細く可憐に演じていた彼女とは一線を画して肉体的にもそして一見垢抜けない風体ながら秘めた意思の強さを見事に表現していた!
またSカレルはある種狂気じみた役どころは妙にツボにはま
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焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)

3.5

井上真央の獣のように貪るキスシーンにこの映画の登場人物全ての感情起伏の激しさを象徴するシーンである!
キム・サンホ演じる父親がいじめられる息子の面談をし登校を継続させる決断をするものの最悪の結末を迎え
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女と男の観覧車(2017年製作の映画)

3.5

ケイトウィンスレットの終始醸し出すやさぐれ感と少しだらしない肢体が本作の唯一無比の魅力であると言っても過言ではない。
内容自体はよくあるメロドラマであるが、
登場人物の心象を表す絶妙なライティング効果
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

3.5

登場人物ほぼ皆善人である。
オギーを支える特に家族達は正に皆誠実で聡明である。
最近邦画の題材で多い不治の病で最終的に感動を押し付けようとする類いの映画とは一線を画しており、鑑賞後の後味はすこぶる良い
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万引き家族(2018年製作の映画)

3.9

形骸化された家族そのものに対するアンチテーゼ的色彩の強い脚本に非常に共感を得た。
本編の子役含めた役者の演技は素晴らしい。安藤サクラのワンショットの警察での調書尋問のシーンは今年度の女優賞を受賞するに
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30年後の同窓会(2017年製作の映画)

3.7

ニューシネマを想起するような作風で帰還兵を描いたディアハンターのデニーロらをオーバーラップしながら見てしまった。
帰還した後の生活に戦争の深い傷跡を抱えながら生きている人々がアメリカには数多くいるとい
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

3.9

PTAが劇中のドレスデザイナーのように繊細に紡ぎ出す映像美、クラシカルな高貴溢れる音楽、そして絢爛豪華な衣装、様式美の高い映画である。
ただ作品内容は偏屈で頑固な神経質な男が突然現れた屈託のない若い女
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.9

1時半程の尺ながらヒロインの一年あまりを女性監督ならではの細やかな目線で丁寧に撮られており非常に作品に共感を得た。
小品ながら各賞にこのような作品が取り上げられるのはアメリカ映画界の良心を感じる。
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.5

仄暗いというよりも完全なるノワール映画である。
説明的なセリフやシーンもあまりなく観客のイマジネーションに委ねる作風である。
作品の展開や音楽も斬新で最後まで劇中に惹きつける!
陰鬱さが凄まじいホアキ
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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.6

リドリースコットの持つ映像美、様式美全開のサスペンス映画。

本当の金持ちほどケチで、だから金が貯まるという構図が事件を一層混迷させていく…
本来であればクライマックスまで相互の交渉で緊張感を保つべき
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.0

最近特に原作を上手く表現出来ない作品が多い中で本作は柚月ワールドを良く再現出来ており充分堪能出来た。
終始ヒリヒリした感じは白石監督の手腕が光る。
男娼を演じたばかりの本作の生真面目な刑事役の松坂桃李
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ホース・ソルジャー(2018年製作の映画)

3.6

映画の立ち上がりはブラッカイマーらしい戦意高揚作品と思い込んでいたが、精神、文化の違いなどを際立たせた筋書きだったりで最後まで作品に惹きつけられた。
騎馬隊で空爆を指示していたなど初めて知る史実で興味
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.8

まずは二ヶ月続けてスピルバーグの新作が鑑賞出来る状況に感謝したい。
スピルバーグの作品の引き出しの多さにも
感服する思いである。
数々の映画やキャラクターへのオマージュが強く感じられ特にガンダムが出て
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.0

輪転機が躍動感溢れるように新聞を印刷するシーンはアメリカに根付いている民主主義や報道の自由の活力を端的に表現しているようで深い感銘を受けた。
また、社主であるメリルストリープが機密報道を自ら毅然と男達
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アンロック/陰謀のコード(2017年製作の映画)

3.7

役者豪華な頭脳戦スパイ映画。
展開も二転三転あり目が離せない感じで上手に仕上がっている!
ただ途中で悪玉が何となく分かってしまう事と善人が悪人だったりという事が繰り返されるが、それを差し置いても映画に
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

3.9

まずは邦題が映画の主題を端的に表した好例である。
ダイアンクルーガーの感情激しくまた時には冷静な表情を見せる演技力は観客をより映画に引きつける。
凄惨な遺体を見せるようなエキセントリックなシーンをあえ
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娼年(2018年製作の映画)

3.5

まずは若手俳優として地位と名声を手にしている松坂桃李が覚悟を持って挑んだ意思が強く伝わりその点は評価されると思う。
作品自体はコミカルな場面も挟み込まれ濡れ場の多い作品にアクセントになっていた。
濡れ
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ラブレス(2017年製作の映画)

3.6

後味極めて悪い。程度の差はあれ子を持つ大人達は身につまされた感を大きく感じられるのではないか。
ただ作品としては脚本もしっかりしており映画に引き込まれた!
劇中ウクライナ情勢のニュースが流れるシーンは
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レッド・スパロー(2017年製作の映画)

3.6

ジェニファーローレンス主演映画としては想像以上にエログロ感が強い仕上がりになっている。
特に皮膚剥ぎ取りの拷問シーンなどは韓国映画のオールドボーイなどに匹敵する感覚であった。
スパロー養成所のシャーロ
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.7

まずはとてもゲイリーオールドマンに見えないチャーチルのメークアップ技術に感服!
秘書とのやりとりや地下鉄での市民との交流シーンは人間チャーチルの一端が垣間見れて作品に奥行きを生み出している。
ただ言論
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素敵なダイナマイトスキャンダル(2017年製作の映画)

3.6

昭和臭漂うまさに爆発感満載の末井氏の半生で柄本祐の終始淀んだ目がより仄暗さ、胡散臭さをより一層醸し出して映画に深みを増している。
途中登場するアラーキーはじめ主要な登場人物皆アクが強く映画全体の猥雑さ
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リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.3

原作未読で鑑賞。
90年代のシブヤ系音楽やファッション、公衆電話、携帯のない時代の若者文化が結構リアルに表現されている。
ただ暴力、ドラック、セックス等々詰め込み過ぎた感が否めず、折角舞台装置はリアル
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.6

今回事件当本人達をあえて映画に出演させたという画期的なある意味実験的手法が見事にはまっている!
イーストウッド監督がこだわるごく平凡な人々に突然降りかかる災厄といったものが
この映画でもよりリアリティ
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ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

3.7

ナチュラルウーマン 邦題が映画の主題を言い当てて良い!

主演のダニエラヴェガ自身もトランスジェンダーという事もあり映画の中に出てくる多くの侮蔑的なシーンを実体験したであろうと容易に想像出来、今回の迫
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

ファンタジー溢れるラブストーリーでありサスペンスありそしてモンスター映画でもある。非常に多面的な作風で映画により深みを与えている。
またジャージーな音楽も良く切ない感じをより高めており観客を余韻に浸ら
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ザ・シークレットマン(2017年製作の映画)

3.5

リーアムニーソンをはじめ出演者達が抑制された演技と落ち着いた映像に終始されており程よい緊張感が漂う作品に仕上がっている。
ただ内部告発を大きく疑われ退官に至る経緯や事件の顛末をもう少し分かり易く表現出
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.6

ララランドの製作チームが携わったとの事で期待値高く鑑賞。ダンス、音楽共に迫力もあり高水準!ヒュージャックマンの歌も素晴らしい。
ただ主人公バーナムやサーカスの暗部がっつり削り取られているのでライトには
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.0

怒り、憎悪から解き放たれた人間の表情の何て美しい事か!
特に終始しかめっ面の主人公が亡き娘を投影した鹿との対面シーンはこの作品のハイライトと言ってもいい。
脚本も素晴らしく最後まで展開が読めずに観客を
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デトロイト(2017年製作の映画)

4.2

良くも悪くも後味の悪さはハンパない。
勧善懲悪の物語ではない事が大きく起因している事とリアリズムを極限まで追及した映像が大きな要因だろう。
主演と呼んでいい警官役のウィルポールターの恐怖すら感じさせる
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