椎良さんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.5

虎と羊、辿り着いた芸術の底

〈潔癖症で強迫性障害のシリアルキラー・ジャックの語る、5つの物語。彼が完成を目指した芸術とはなにか?
※過度の死体加工、子供の殺害描写に注意〉

胸糞映画で有名『ダンサー
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.1

運命的な出会いから始まった、理想の夫婦生活。そんな中妻が5年目の結婚記念日に失踪、夫は殺害の罪で疑われる。しかし事件はとんでもない方向へ走り出し…

デヴィッド・フィンチャー監督によるサスペンス・スリ
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君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

3.5

彼女は亡くなった、僕を残して。
膵臓に重い病気を患う少女・桜良との思い出を漁る中で、「僕」は彼女の本当の想いに気付いていく。

再鑑賞。死を前に、決して明るさを失わない少女。「僕」にグイグイアピールす
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ジェニーの記憶(2018年製作の映画)

3.0

『人は生きるために物語を作り出す』

〈ドキュメンタリー作家・ジェニーの辿る、ひと夏の思い出…。コーチから結ばされた「愛」という名の暴力。彼女は自らの過去、そして自分自身を見つめ直す──〉

HBO制
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ナイト&デイ(2010年製作の映画)

3.6

普通の女性・ジューンが出会った、イケてる男性ロイ。なんと彼の正体はCIA… 巨大な陰謀に巻き込まれたジューンは、運命を信じ彼と共に世界を駆け回る!!

「ウルヴァリン」シリーズ2作を手がけたジェームズ
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.2

支配と公平、故の代償

〈外科医のスティーブンは、元患者の少年・マーティンを家に招く。しかしそれ以降、奇妙な事件が彼の家族の間に起こり始める。一体なぜ、こんな事に…?〉

A24発スリラー。監督は鬼才
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プロメア(2019年製作の映画)

3.0

沸点突破、完全燃焼

〈相次ぐ人体発火、能力者=バーニッシュによるテロ集団・マッドバーニッシュと、消防隊・バーニングレスキューが敵対する世界。熱血隊員ガロが知ることとなる、バーニッシュの真実とは?〉
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

3.9

『反復練習さ』

〈世界は変わった。突然目覚めたシンジと、選ばれし少年カオル。
自らの運命に翻弄され、彼らはどこへと向かうのか。〉

公開当時は意味不明、鬱展開が過ぎるなどと賛否両論を呼んだシリーズ3
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

4.2

『純粋に人の願いをかなえる、ただそれだけのために』

〈新たな仲間・アスカも加わり、数々の使徒と命懸けで戦うシンジ達。そんな中、ゼーレの人類補完計画は進行していた──
訪れる危機の中で、シンジの取った
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

3.8

『私には他に何もないもの』

〈第三新東京市に突如現れた「使徒」。内気な少年・碇シンジは父親の指名によって、人型決戦兵器・エヴァンゲリオンのパイロットに。
苦悩の末、シンジはこの戦いに挑む…!〉

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複製された男(2013年製作の映画)

3.7

浮気心

〈大学講師アダムの単調な生活はある日、1本の映画をきっかけに急変。見つけたのは自分と瓜二つ、声さえも同じ男だった。2人の彼が辿る数奇な運命とは…!〉

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作。変人役とし
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『初めての黒人?』

〈クリスは恋人ローズの実家へ。自身が黒人であることを気にするクリスだが、白人一家と黒人の使用人達は彼を歓迎する。しかし違和感と疑いは増していき…〉

ロッテン・トマトの高評価が驚
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.4

乖離

〈トラビスは帰還兵、そして今はしがないタクシードライバー。孤独を抱え、世界に絶望した彼はついにその狂気を他人へと向け始める。〉

ハードボイルドの塊…!夜を走るタクシー、流れるジャズがお洒落。
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

3.7

映画の重要な要素のひとつ・音楽。ハンス・ジマーをはじめとする巨匠達との対話から、映画音楽の舞台裏を追うドキュメンタリー。

映画の代弁者とも言える劇伴は、決して欠けてはいけない存在。ここまで考えて作ら
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母なる証明(2009年製作の映画)

3.8

汚れた手に、無垢の愛を

〈どこか抜けてる青年トジュンと、そんな彼を溺愛する母。ある日彼は不可解な殺人容疑で逮捕されてしまい、母は無実を証明しようと奮闘する。〉

ポン・ジュノ作品特有の社会問題を取り
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ファイナル・デッドコースター(2006年製作の映画)

3.6

〈卒業祝いの遊園地、ジェットコースターにて事故を予知するも防げず、その結果彼氏を亡くしたウェンディ。
生存者は彼女含め10名、しかし予知した死の運命からは逃れられず…〉

3弾から見始めるという暴挙。
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名探偵コナン 天国へのカウントダウン(2001年製作の映画)

3.7

〈コナン達が訪れたツインタワーをめぐって起こった殺人事件。その裏で黒の組織が暗躍する…!?
不審な動きを見せる灰原哀、逃れられぬデスゲームは始まっていた────〉

数少ない少年探偵団メインの回!灰原
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名探偵コナン 瞳の中の暗殺者(2000年製作の映画)

4.1

〈次々殺されていく刑事達と、警視庁の隠すあるひとつの事情。更には佐藤刑事を襲った犯人、目撃した蘭はそのショックで記憶喪失に。
果たして、コナンは蘭を守りきれるのか───〉

過去の金ロー・劇場版名探偵
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名探偵コナン 世紀末の魔術師(1999年製作の映画)

3.6

【過去記録】
謎に包まれた怪盗と絡繰ミステリー

近年ライバルだけど仲間というイメージの強いキッド。この謎めいたキザな怪盗のイメージも好き!
加えて灰原や服部も初登場、最後の覚悟を決めたコナンがかっこ
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名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)(1998年製作の映画)

3.5

【過去記録】
コナンの周りの人物が次々に狙われる。彼はそこにある法則を見出し、出所したばかりの連続殺人犯を追うが…

小五郎ギャップ回。謎解き・伏線回収も良好、銃を構えるコナンは劇場版有数の名シーン!
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名探偵コナン 時計じかけの摩天楼(1997年製作の映画)

3.6

恋の第六感

〈圧倒的な推理力を持つ工藤新一は、誕生日を前にして毛利蘭に半ば無理矢理 映画へ行く事を約束させられる。しかし彼は今、幼児化した姿・江戸川コナンであるので行けそうにもない。
迎えた当日、新
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ちょっと今から仕事やめてくる(2017年製作の映画)

3.5

ブラック会社に勤める青山は上司からのパワハラでギリギリの精神状態。そんな時再会した幼なじみ(?)のヤマモト、元気づけられる青山は彼の秘密を知り…

何故、働くのか。思い詰める人々が溢れる国・日本。病的
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オールド・ボーイ(2013年製作の映画)

3.5

ジョー・ドーセットは20年の監禁の末、解放される。
復讐のため、そして娘との再会のため彼は自身の過去を探ることに…

韓国の名作の1つ、オールド・ボーイのハリウッドリメイク版。
比較するとこっちは展開
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オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

4.6

〈15年間監禁されていた男、オ・デスが突如解放された。なぜ?
彼はそれを探り、復讐を図る。〉

シリアス&バイオレンス。ストーリーや伏線回収、カメラワーク、ヴィランとグロ描写全てにおいて良かった。大好
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

3.2

デス・プルーフ: 「耐死仕様」

〈狂気のスタントマン・マイク、死のドライブ。
イカした女を狙う彼、怒り心頭の女スタント・ゾーイはイケてる車で反撃!〉

S級監督が、B級作品を作ったら?タランティーノ
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エクス・マキナ(2015年製作の映画)

3.8

精巧

〈有名検索エンジン会社のエンジニア・ケイレブは社長の別荘に招かれる。
そこは新型AIの開発施設でもあり、彼は得体の知れない社長の実験に協力することに…。〉

人間とAIの捻れた関係を描いたSF
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.7

〈夢の溢れる街、LA。女優志望だがなかなか芽の出ないミアは、ジャズ奏者のセブと出会い恋に落ちる。
惹かれ合い、すれ違う2人。そして彼らの夢の行先とは…!〉

突然歌い出すミュージカルものに少し抵抗感が
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グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.7

意識高い系の学生達は、自然破壊から部族を守るためにアマゾンへ。しかし帰路の飛行機は墜落、部族は食人族…。当然彼らはパニックに陥る。
※解体・カニバリズム描写に注意

イーライ・ロスによる激グロスリラー
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.2

ジェイはある男と関係を持つが、直後男は「何かが追ってくる、殺される前に逃げ切れ」と言い残し消える。彼女は「それ」に追われ続ける呪いをうつされたのだった…

その恐怖、感染性アリ。新鋭の監督による斬新な
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Doodlebug(1997年製作の映画)

3.6

Doodlebug(名) - アリジゴクの幼虫。

YouTubeで見られる3分の短編。撮られたのはメメントよりも前!
どこか間の抜けたBGM、ノワールの映像、そして一人の男。作品毎に緻密な構造を練る
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ミスミソウ(2017年製作の映画)

3.1

田舎に越してきた野咲はクラスメートにいじめられ続ける日々を送る。両親が彼らに焼き殺された時、彼女は遂に目も当てられない程の復讐に走る。

雪に滲む血、偏執と復讐の果て。
登場人物9割ヤバいやつ、ヤバい
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.7

〈無人島に漂流し、自殺寸前だった青年ハンク。そこに流れ着いたのは、サバイバルに役立ちまくりな謎の高性能死体!?
そして2人(?)は再び希望を求め、海へと漕ぎ出した――――オナラをエンジンにして。〉
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プリズナーズ(2013年製作の映画)

4.2

救いたまえ

〈感謝祭の日、娘が失踪した。警察が捜索を続けるも手がかりすら見つからない状況。
そんな中、父ケラーは怒りにかられ 法を侵してまで真犯人への私刑を執行しようとする。〉

気になってたドゥニ
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青空エール(2016年製作の映画)

2.0

〈名門高校の吹奏楽部に入った内気なつばさ。彼女は野球部の大介と共に甲子園を目指す。突然の挫折、芽生える感情…。
彼らの夢と恋、青春を描く〉

吹奏楽部じゃないけどこんくらい空回りしまくる後輩いたなぁと
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

映画の中で映画撮影する映画

〈あるゾンビ映画の撮影中、ゾンビが本当に現れた!…という映画を撮影することに!?
映画は果たして無事完成するのか…?〉

少し前に話題になったゾンビ映画。
序盤に短編ゾン
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ブラック・ボックス(2020年製作の映画)

3.5

乖離

〈温厚なシングルファーザー・ノーランは事故で妻を失い、記憶障害を抱えている。彼は次世代の脳治療を受け、自らの潜在意識と記憶に潜り込む…。〉

ブラムハウス×アマプラ第1作。凝った演出と伏線回収
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