しゅうさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

しゅう

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タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

4.5

字幕版を鑑賞。

久々に人間賛歌を素直な気持ちで受け取れる映画に出逢った。

この映画でも、陽気な叔父さんの突然の死や母親の脳腫瘍など理不尽な出来事は起こるし、多民族・多宗教が入り混じるモザイク国家マ
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ハミングバード(2013年製作の映画)

3.5

イマジカBSにて字幕版を鑑賞。

番組説明に書かれているあらすじから予想出来る物語から、ちょっと違う所に連れて行かれるのが面白い。

特に世間知らず(故に純粋)に見えた若い修道女が、他と同様に世界の「
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合衆国最後の日(1977年製作の映画)

4.4

字幕版を鑑賞。

傑作ポリティカルサスペンス。

この作品の肝は核ミサイル基地占拠を巡るサスペンスでは無く、アメリカ合衆国首脳部の会議の場面にある。

アメリカが自国の兵士とそれに数十倍する他国民の血
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キャビン(2011年製作の映画)

3.7

字幕版を鑑賞。

王道ホラーとSFとクトゥルフ神話を合体させたアクションホラー。

展開は大体想像がつくが、見せ方の工夫によって楽しませてくれる。

劇中でのアメリカと日本は失敗なしという設定は、両国
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

165分の長尺だが、飽きさせない面白さがある。

実質的な主役はジャンゴでは無く、クリストファ・ヴォルツ演じるキング・シュルツであり、彼の話術が面白さの大半を占める。

彼が最期にキ
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舟を編む(2013年製作の映画)

3.3

映画の空気感は心地よいが、基本的に地味な仕事に人々が真摯に取り組む話で、そこに葛藤が殆ど無いのでエモーションが昂まりきらない。

原作通りなのかもしれないが、やや物足りない感じがする。

リンカーン(2012年製作の映画)

4.1

字幕版を鑑賞。

史劇プラス異なる正義のせめぎ合いという大好物な展開で、冒頭から終盤までグイグイ惹きつけられる。

ダニエル=デイ=ルイス以下オヤジ役者の演技も、重厚さと軽妙さが絶妙なバランスで観てい
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ラストスタンド(2013年製作の映画)

4.0

字幕版を鑑賞。

いなたい80年代アクションを、さりげなくブラッシュアップして蘇らせた良作。

話のスケールを無闇に大きくせず、田舎の人々が逃亡する犯罪者に対して、仲間の仇をとる為に立ち向かうというシ
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パトリオット・デイ(2016年製作の映画)

4.0

字幕版を鑑賞。

ピーター・バーグ監督、マーク・ウォールバーグ主演のボストン・マラソン爆破テロ事件の実録物という時点で、何か想像の範囲内で収まる映画の様な気がしてあまり食指が動かなかったが、レビュアー
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美女と野獣(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2D字幕版を鑑賞。

「人は外見ではなく、中身である」という至極真っ当な事を、何のひねりも無く描かれても、物語的なエモーションは全く昂ぶらない。

しかも、このお題目に対抗する立場のガストンや村人達の
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皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(2015年製作の映画)

3.6

字幕版を鑑賞。

「偶然にも超人的なパワーを手に入れた男が、次第に正義の心に目覚めてスーパーヒーローとして活躍する」というプロットだけだとまんまスパイダーマンなのだけど、実際の映画の感触は全く異なる。
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L.A.ギャングストーリー(2012年製作の映画)

3.3

字幕版を鑑賞。

犯罪アクションをセオリーに沿って丁寧に描いているが、余りにも予想通りの展開で捻りも無い為、興味の持続に乏しく盛り上がりに欠ける。

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点(2013年製作の映画)

3.3

大泉洋と松田龍平のコンビは相変わらず楽しいが、前作の評価ポイントだった80年代東映イズムがややこれ見よがしになって興を削ぐ。

アクションも頑張っているのは判るが、狭い場所での対多人数ばかりで、やや単
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アイアンマン3(2013年製作の映画)

3.7

2D字幕版を鑑賞。

アイアンマンスーツと生身を組み合わせたアクションの見せ方には工夫が盛りだくさんだが、最後のアイアンマンスーツの使い捨ては、トニーが原点回帰する技術者魂と合わないように感じられる。
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

不思議な映画だった。

既に多くの人が語っている通り、沖縄戦のハクソー・リッジでの戦闘描写は苛烈の一言。本格的な戦争映画を観るのは「高地戦」以来だったが、あの数倍の兵士が入り乱れ数十
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きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

名門大学生ならではの青春物語と本当の自分として生きる大切さを、インド映画らしい陽気さで描いた佳作。

偽りの名前で生きなければならなかったランチョーだからこそ、本当の自分として生きる
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シュガーマン 奇跡に愛された男(2012年製作の映画)

3.7

字幕版を鑑賞。

実話の面白さも去ることながら、ロドリゲスの音楽それ自体がとても良いので、最後まで気持ちよく見る事が出来る。

70年代の商業的挫折と98年の南アフリカでの奇跡的な再評価のどちらにも影
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藁の楯(2013年製作の映画)

3.4

原作の設定を聞いた時から、とても興味をそそられる話だと思っていたが、三池監督作という事で若干の危惧を抱いていたこの作品。

良かったのは、比較的オーソドックスな演出で緊張感を途切れさせなかった事と、刑
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ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮(2012年製作の映画)

3.9

字幕版を鑑賞。

歴史上悪役とされてきた人物を、独自の解釈で捉え直すという趣向は好物だし、重厚かつ丁寧な語り口で2時間以上の長尺をまったく飽きさせない。

啓蒙思想家である主人公の理想が、封建勢力に扇
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リアル 完全なる首長竜の日(2013年製作の映画)

2.5

黒沢清監督作品初鑑賞。

序盤から中盤にかけては、Jホラー的な不吉表現と謎の存在による興味の持続で、ややチープな夢映像表現もさほど気にせず楽しめる。

それだけに、終盤に明かされる謎解きの意外性のなさ
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二流小説家 シリアリスト(2013年製作の映画)

3.5

原作は未読。

ミステリー部分に関しては、中盤でおおよそ察しがつくのだが、二流小説家である主人公の成長への興味と、死刑囚を演じた武田真治の熱演で緊張感が持続する。

あと小池里奈演じる姪のキャラクター
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5つの銅貨(1959年製作の映画)

4.1

字幕版を鑑賞。

「ラ・ラ・ランド」でゴズリングがジャズの醍醐味は即興性(インプロビゼーション)だと力説してたが、実在したジャズ・ミュージシャンの伝記であるこの映画もその楽しさに満ち溢れている。

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箱入り息子の恋(2013年製作の映画)

4.7

非モテ映画の傑作。

過去のこの手の非モテ主人公に比べて、格段にリアリティのある人物像型とそれを体現する星野源の演技が完璧。

作品に流れるささやかなユーモアも心地よい。

ただこれは非モテ男のファン
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

3.7

入江監督作は、前に見た「ジョーカー・ゲーム」が凡作だったのと、リメイク元の「殺人の告白」を既に観ていた(しかも、なかなかの出来だった)ので、あまり楽しめないのではないかと危惧しながら劇場へ。

結論を
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赤い影法師(1961年製作の映画)

2.2

BSプレミアムにて鑑賞。

柴田錬三郎の同名小説の映画化。当時の時代劇スターの豪華共演は楽しいが、原作の持つ伝奇性が消し去られたのは残念。

陸軍(1944年製作の映画)

3.6

衛星劇場にて鑑賞。

映画「はじまりのみち」公開にあわせて木下恵介監督作初鑑賞。

戦中の戦意高揚映画に見えるが、それにしてはラストの田中絹代演じる母親のエモーションは完全に反戦映画のそれに感じられる
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建築学概論(2012年製作の映画)

3.2

字幕版を鑑賞。

主人公の友人の、軽薄だが信用出来るボンクラぶりに好感。この友人同志のシーンが一番楽しめる。

ヒロインに関しては、離婚と父親の病気で弱っているときに、主人公を思い出して優しくされたか
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アフター・アース(2013年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

シャマラン監督作初鑑賞。

SF的な設定や自然保護的なメッセージの浅薄さは気になるが、大自然の中でのサバイバルアクションと割り切れば充分楽しめる。

怪物を倒せる唯一の存在ゴーストと
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セデック・バレ 第二部 虹の橋(2011年製作の映画)

4.2

字幕版を鑑賞。

第一部はセデック族の文化の紹介から日本軍に制圧されその統治下に置かれる歴史、その過程での軋轢とついに起こる武装蜂起を丁寧に描いているので、143分があっと言う間だった。

しかし、第
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セデック・バレ 第一部 太陽旗(2011年製作の映画)

4.5

字幕版を鑑賞。

冒頭のアクションの迫力に一気に映画に引き込まれる。

首狩りという行為はともかく、セデック族の死生観自体は日本人に近いものもあるので、さほど違和感なく彼らの武装蜂起に感情移入出来る。
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怒りの河(1951年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

BSプレミアムにて字幕版を鑑賞。

相棒のコールが結局裏切るのが残念。
むしろ、裏切りそうで裏切らないという展開が望ましかった。

殺人の告白(2012年製作の映画)

3.7

字幕版を鑑賞。

美男の告白者が真犯人でないところまでは予想の範囲内だが、第二の告白者Jが登場したところからは驚かされる展開の連続で一気にラストまでもってかれる。

演出が所々安っぽく感じられもするが
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ローマ帝国の滅亡(1964年製作の映画)

3.2

ザ・シネマにて字幕版を鑑賞。

ハリウッド全盛期らしい大規模セットや大人数の軍団戦は見もの。

演出自体は現代の目で観るとやや大味で、時折挟み込まれる哲学的なメッセージもそれほど効果的ではない。

テキサスの五人の仲間(1965年製作の映画)

4.2

字幕版を鑑賞。

最後に明らかになるコン・ゲームとしての面白さは蛇足で、むしろ西部劇の「粋」を存分に味わうのが醍醐味の映画。

ポーカーに参加する五人の男達は勿論、銀行頭取・バーテンダーなど脇役にいた
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ワイルド・スピード EURO MISSION(2013年製作の映画)

4.0

字幕版を鑑賞。

ワイルドスピードシリーズ初鑑賞。

評判どうりのド派手なカーアクションと意外としっかりとしたストーリーテリングで楽しませてくれる。

生身のアクションもヴィン・ディーゼルとロックのマ
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殺人狂時代(1967年製作の映画)

4.8

日本映画専門チャンネルにて鑑賞。

掛け値なしの傑作サスペンス。掴み所の無い主人公の男を演じる仲代達矢以下、キャストは全てが魅力的。

異様な設定の二転三転する話を、ユーモアと恐ろしさを交えながらたっ
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