しゅうさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

しゅう

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アバウト・ア・ボーイ(2002年製作の映画)

4.5

BSプレミアムにて字幕版を鑑賞。

独りで生きる事の快適さと虚しさ、他人と関わる事の面倒さと喜びをユーモアを交えながら丁寧に描いている。

ヒュー・グラントは、こういう空虚な色男役をやらせると世界一。
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RED/レッド(2010年製作の映画)

3.7

ザ・シネマにて字幕版を鑑賞。

老優たちが大挙出演のアクション快作。大袈裟な芝居を見せなくても、居るだけで味のある老優たちのアンサンブルはそれだけで楽しめる。

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

4.3

字幕版を鑑賞。

今まで観たアメコミ映画の中でも1、2を争う傑作だと感じた。

正直自分は原作であるアメリカン・コミックをほとんど読んだ事が無いので、よくアメコミ・ファンが言及するビジュアルの再現度や
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光をくれた人(2016年製作の映画)

3.7

字幕版を鑑賞。

子供をめぐる生みの親と育ての親の間の葛藤というと、どうしても「八日目の蝉」が思い出される。

あの映画で描かれた、産みの親から子供を奪って慈しむという許されない行為の、どうしようもな
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.7

字幕版を鑑賞。

1970年代後半のアメリカで、主に3人の女性の生き様が語られる。

映画における語り部である少年の母親で現在50代のシングルマザーと、その賃借人で20代の写真家、そして少年の憧れのお
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.8

字幕版を鑑賞。

ナ・ホンジン監督の異色作という事で、期待を膨らませて映画館へ足を運んだ。

最初はホラー風味のサスペンスだと思いながら観ていたのだが、ファン・ジョンミン演じる祈祷師が登場する辺りから
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

2D字幕版を鑑賞。

前作は、巷の大絶賛ムードに反してそれ程乗り切れなかったが、今回は敵が上手く設定してある分より楽しめた。

個人的に、アメコミヒーロー映画では敵の設定の仕方が重要だと考えていて、マ
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美しい星(2017年製作の映画)

3.9

原作は未読。

今迄観た「桐島」や「紙の月」に比べて格段に不安定な作品で、むしろその脚元がぐらつく感じを味わう映画。

火星人、水星人、金星人として目覚めた家族が超常的な経験をするSFかと思いきや、そ
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たまこラブストーリー(2014年製作の映画)

3.5

TBSチャンネルにて鑑賞。

「劇場版 聲の形」の山田尚子監督作品で主役が洲崎綾という事で、TVシリーズも全部観てから続編の劇場版に臨んでみた。

しかし、劇場版もTVシリーズの今ひとつな所を引き継い
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南の島のデラちゃん(2014年製作の映画)

3.0

TBSチャンネルにて鑑賞。

ディズニー映画についてくる短編映画の体裁でTVシリーズのおさらいをするだけの内容。

イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)

3.6

字幕版を鑑賞。

パク・チャヌク監督作初鑑賞。話としては、主人公が同類の登場によって、自らの暗黒面に目覚め生まれ変わるという展開だが、インディア役の不機嫌少女の存在感で最後まで引っ張る。

ただ、主人
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トレマーズ(1990年製作の映画)

4.2

イマジカBSにて字幕版を鑑賞。

B級モンスターアクションの傑作。

人口わずか14人のアメリカのど田舎の街で、モンスターと住人の攻防だけに話を絞った潔さ。

あの手この手で襲ってくるモンスターに対す
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ジャスティス(2002年製作の映画)

4.3

イマジカBSで字幕版を鑑賞。

捕虜収容所脱走ものと、法廷ミステリの合体した傑作。

自由主義を旗印にナチスのファシズムと戦ったはずのアメリカ合衆国に存在した(そして今も存在する)深刻な黒人差別。
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パシフィック・リム(2013年製作の映画)

3.8

3D吹替版で鑑賞。

ロボット対怪獣のバトル映画。人間ドラマのパートはとって付けた程度で、メインはあくまでバトルシーン。

冒頭のアラスカでの戦闘からアガるシーンの連続で、特に香港防衛戦は中国とロシア
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ニノチカ(1939年製作の映画)

4.3

「ルビッチ・タッチ! Ⅱ」にて字幕版を鑑賞。

冒頭、ソ連の共産党員三人組がコメディリリーフとして扱われるのを観て、これは共産主義の錯誤を笑いの種にする映画らしいと予想。

ところが、モスクワから派遣
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ウィンダミア夫人の扇(1925年製作の映画)

3.6

「ルビッチ・タッチ! Ⅱ」にて字幕版を鑑賞。

ある秘密を守ろうとして却って夫婦の間に危機が訪れるという、典型的なメロドラマ。

個人的に気になったのは、ウィンダミア夫人に言い寄るダーリントン卿の扱い
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.0

字幕版を鑑賞。

映画内で語られる情報量が非常に多い上に、こちらに1960年代の台湾の社会情勢についての知識があまり無いので、所々画面上で何が行われているか解らなかった(小四の父親は何故尋問を受けてい
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

例えるならば「ゼロ・グラビティの皮を被ったインターステラー」のような映画だった。

この映画は二重のミスリードを誘うように、巧みに構成されている。

第一に、この映画は当初、異星人と
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.0

字幕版を鑑賞。

近年観た中で、最も心揺さぶられた恋愛映画だった。(と言っても、この手の映画は殆ど観ないのだけど)

第1部と第2部で無口な主人公シャロンの繊細さがじっくり描かれる為、第3部でいきなり
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フリー・ファイヤー(2016年製作の映画)

3.6

字幕版を鑑賞。

冒頭、二人の男が車中で中身の無い罵り合いを繰り広げるという、いかにもタランティーノ・フォロワー的な作劇に嫌な予感が走る。

すると案の定、次から次へと頭の悪そうな奴らが出てきては意味
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ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年製作の映画)

3.9

2D字幕版を鑑賞。

ブライアン=ポール・ウォーカーとの別れという物語的なクライマックスがあった前作が感動的な仕上がりだっただけに、次の一手は難しいだろうと予想していた。

蓋を開ければ、大胆な形で新
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スプリット(2017年製作の映画)

3.7

字幕版を鑑賞。

一言で言うならば「竜頭蛇尾」という感想の映画だった。

序盤は正直何だかもっさりとした演出で乗り切れなかったが、マカヴォイの複数の人格が次々と現れる辺りから次第に面白くなってくる。
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帝一の國(2017年製作の映画)

3.9

原作は未読。

なので、映画化に当たってどの程度改変されているのか分からないが、昨年の「アイ・アム・ア・ヒーロー」に続いて見事な漫画実写化映画が誕生したと感じた。

先ず、各登場人物達のキャラクター造
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ラビング 愛という名前のふたり(2016年製作の映画)

3.7

字幕版を鑑賞。

序盤、白人のリチャードが黒人の友人達や恋人のミルドレッドと(公共の場で)平和そうに興じている場面等では、観る前に予想した人種差別的な空気は感じられず、逆に違和感を感じたぐらい。

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お嬢さん(2016年製作の映画)

4.2

字幕版を鑑賞。

観ている間は、「トンデモ映画」「珍品」というワードが脳内に浮かぶのだけれども、観終わった後には爽やかな後味の残る不思議な映画だった。

観た人なら皆印象に残るであろう、奇妙な日本文化
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.4

字幕版を鑑賞。

主人公ダニエルはキャリア40年以上の熟練大工で、水周り、電気周りの修理もこなせば、ちょっとした木工家具まで自作する腕利き。

この映画では、そんな彼が心臓を患って休業を余儀無くされた
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

3.7

字幕版を鑑賞。

ネイディーンの空回りっぷりは定番だが楽しいし、何より演じるヘイリー・スタインフェルドの絶妙なブサ可愛さが物語にマッチしていて、親友のクリスタのイケていない感も含めて、この二人が一緒に
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生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)

4.2

「ルビッチ・タッチ! Ⅱ」にて字幕版を鑑賞。

15年以上も前にVHSで観て以来、ルビッチ最高傑作と信じて疑わない本作。初めて劇場で鑑賞する事が出来た。

成りすましコメディと抗ナチスサスペンスとシェ
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小間使(1946年製作の映画)

3.6

「ルビッチ・タッチ! Ⅱ」にて字幕版を鑑賞。

主役2人は勿論素敵だけれども、個人的には薬剤師ウィルソンが魅力的。

彼の階級社会に染まり切った堅苦しさと、その中でクルーニーをぎこちなく愛そうとする姿
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イップ・マン 序章(2008年製作の映画)

4.0

字幕版を鑑賞。

詠春拳の達人イップマンのカンフーが堪能出来る傑作。

反日映画の要素は少なく、寧ろ敵である日本軍将校三浦を武士道精神溢れる男として描写している。

三浦を演じる池内博之は端正な佇まい
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嘆きのピエタ(2012年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

キム・ギドク作品初鑑賞。

テーマ自体はやや図式的だが、話の展開が二転三転して結末を予想出来ないので、単純にミステリーとして楽しめる。

最後の主人公の自死は人間性を取り戻した故、自
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風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.3

事前の悪評が信じられない傑作。

語り口と描写の素晴らしさだけで2時間まったく飽きさせない。

特に堀越二郎以下のエンジニアとしての飛行機制作にかける情熱の描写は愉しくてしょうがない。

主人公の声も
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マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

3.9

2D字幕版を鑑賞。

スーパーマン映画初鑑賞。

シリアスにスーパーマン映画を再構築して、それでいて必要以上に重苦しくならない良いバランスを保っている。

スーパーマンとゾット将軍率いる反乱軍の戦闘は
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シャイニング(1980年製作の映画)

3.6

字幕版を鑑賞。

友人のウチで鑑賞。

ジャック・ニコルソンの顔芸を堪能。陳腐なゾンビや血塗れ描写は必要なかったと思う。

ホワイトハウス・ダウン(2013年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

いわゆる「ダイ・ハード」的なテロリスト占拠物だが、占拠されるホワイトハウスの薀蓄も興味深く、語り口も無駄無くスピーディー。

警備責任者を主犯にする事で、警備側を殊更無能に描く必要が
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凶悪(2013年製作の映画)

4.0

好物の実録犯罪物。

ピエール瀧とリリー・フランキーが犯す犯罪再現ドラマ部分は、リリーさんの怪しさ抜群の存在感もあって面白い。

それに引き換え、山田孝之の記者がジャーナリストとして悩む部分は、観客に
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