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エンドロールの最後の方に「市川崑監督に捧ぐ」…とかあったが、市川崑監督の作品(姉・岸惠子、弟・川口浩)と同じ幸田文原作の「おとうと」なのだろうか?
放蕩弟が病で早逝するのは同じだが…。
山田洋次監督>>続きを読む
他の宮尾登美子原作映画と比較して、なんとなく小粒な感じだった。
血なまぐさい刃傷沙汰場面が多かったのも辟易した。
西田敏行はいい俳優だが、この役はもう少し色気のある男に演じてほしかった。私の中では、>>続きを読む
昔二度ほど観たことがあるが、このアプリが無かったので、記録のために久しぶりに再鑑賞。
名取裕子は、特別美人だとも肉感的なプロポーションだとも思わないが、白塗り・結髪になると、強かさを隠した可憐さや何>>続きを読む
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「佳人」の名の通り、つぶら・芦川いづみの儚げな可憐さ。
現代とは人権意識が低い時代のこととは言え、心身障害者に対する扱いが(特に男性の)酷すぎる。
つぶらとしげるの純情過ぎる恋慕。しげるにもう少し勇>>続きを読む
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松本清張の原作小説は未読だが、この話はかなりの長編なのではないだろうか?
90分の映画にむりやりまとめた感じがする。120分ぐらいで作れば、こんなに説明台詞が多くなったりしなかったのでは?と思った。>>続きを読む
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原作小説は未読だが、水上勉の世界観たっぷりの文芸映画。
三味線・琴糸の名産地西山部落は、琵琶湖と余呉湖を振り分けてみる賤ケ岳のふもとにある。
若狭の山奥から出て来た“さく”(佐久間良子)は、その部落>>続きを読む
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2020年11月に、東京都渋谷区幡ヶ谷のバス停で寝泊まりしていた女性が頭を殴られて死亡した事件を基にしているが、単なる実話ダイジェストでは、決してない。
現代社会において、いつ誰の身に降り掛かっても>>続きを読む
昔観たことがあったが、このアプリが無かったので、再鑑賞。
ストーリーがわかっていても、144分だらけることなく見入ってしまった。
宮尾登美子の世界だなぁ~と言えばそれまでだが、彼女にしか描けない世>>続きを読む
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上村一夫と言えば、天才作詞家・阿久悠の親友であり、45歳で早逝した昭和の絵師。
1951(昭和26)年の新宿二丁目の赤線地帯。サチコ(三浦リカ)はとにかく明るい。ヨシコ(永島瑛子)、モモエ(悠木千帆>>続きを読む
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高倉健と三國連太郎が出演する映画はなるべく観ようとしてきたが、これはかなり強烈だった。
白黒だったから見ていられたようなもので、それでも悪臭が漂ってくる感じがした。
三國連太郎vs高倉健vs北大路欣>>続きを読む
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なんともおどろおどろしい作品。
原作とは少し異なるので「鍵」というタイトルが宙に浮いてしまった感はある。が、これはこれで十分、自分の性的衰えを倒錯した方法で満たそうとする老人の哀れさが表現されていると>>続きを読む
あまり時代劇(特に武士がたいした理由もなく農民を切り捨ててしまうような話)は好きではないのだが…
この作品は、痛快だった。もちろん途中多くの農民たちが理不尽に命を落とし辛かったが、三匹の侍の活躍は見て>>続きを読む
昨年(2022年)公開の「ケイコ、目を澄ませて」で、耳の聞こえないボクサー・ケイコを演じ、高い評価を得た岸井ゆきの。
そこから岸井ゆきのが気になって(実はまだ「ケイコ、…」は観ていない)、この作品にた>>続きを読む
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2009年版、犬童一心監督・脚本。
1961年版に比べて30分以上も長い…と思ったら、かなり説明的な描写が多かった。
冒頭の戦時中の実際の映像、GHQによるパンパン狩りの場面、失踪した夫の兄が嘘をつ>>続きを読む
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1968年公開の作品とは思えない。映像も技術もずいぶん発達していたのだなぁ。
55年前の人々の想像する21世紀の世界。残念ながら、宇宙旅行は気軽に行けないけれど、コンピュータを駆使した便利さは、かなり>>続きを読む
1906年小説(自主出版)
原作/島崎藤村
1948年映画
監督/木下惠介
丑松/池部良
志保/桂木洋子
1962年 映画
監督/市川崑
丑松 >>続きを読む
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東条英機や東京裁判について描かれた映画やドラマは、これまでも何本か観てきた。
が、その度に腑に落ちないことがあった。
「勝者が敗者を裁く裁判が果たして公正なのか?」「勝者側には、裁かれるべき戦争責任は>>続きを読む
モキュメンタリー(フィクションを、ドキュメンタリー映像のように見せかけて演出する表現手法)とのことだが、よくわからなかった。
元々本当にフィクションなのか?
素人が演技をしているのではないのか?
何故>>続きを読む
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1941年(昭和16年)公開作品。
リアルタイムより少し前の設定だったとしても、江戸時代にタイムスリップした仁先生ぐらいのカルチャーショックを受けたであろう、東京からの女医集団。
僻地の医療の現実や、>>続きを読む
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元々一人暮らしの寂しさより、二人で暮らしているのに孤独を感じる寂しさの方が、より寂しいのではないかと思う。
倍賞千恵子は、「PLAN75」も良かったが、この作品もいい。
この世代の男女は(特に男性は>>続きを読む
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公開年と監督の異なる3編の映画『ひめゆりの塔』を続けて鑑賞。そして、このドキュメンタリーにたどり着いた。
沖縄戦の当時を知る体験者、専門家の証言を中心に、米軍が撮影した記録フィルムを交え紹介。上陸作>>続きを読む
“こんな夢を見た"という書き出しで始まる全8話。
それぞれのお話に明確な繋がりはないが、どれもどことなく不気味な雰囲気と幻想的な映像が美しい。
しかし、全編あまりにも説教臭い感じが否めない。ここまで露>>続きを読む
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写楽の存在については謎が多く、いくつかの小説のモデルになっている。
私が知っているものだけでも、複数存在説、身代り説…等がある。
だから、写楽については様々な想像を膨らませて物語を創ることができる。>>続きを読む
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もっとほのぼのとしたハートフルコメディかと思っていたら…救いのない作品だった。
オーディションで選ばれた、主人公・あみ子を演じる少女が素晴らしい。
やること言うことが人とズレている、風変わりな女の子>>続きを読む
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1953年.今井正監督版、
1968年.舛田利雄監督版、に続いて鑑賞。
本作は、1953年版と同じ水木洋子原作(脚本もか?)なのに、上記2作品とは異なる点が大きく三つあった。
①他の作品で疑問に思>>続きを読む
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1953年、今井正監督版に続き鑑賞。
同じ原作(実話)を元にした映画なのだから、ストーリーやエピソードはほぼ同じである。この少女たちを襲う悲惨な運命がわかっていても、ドキドキして息を詰めて観てしまっ>>続きを読む
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終戦からたった7、8年でこの作品を作って公開したことに、まず驚嘆した。
実際に戦争を知っているスタッフ(キャストもか?)が作っているからこその、半端ないリアリティが伝わってくる。
日本国内で唯一地>>続きを読む
12人の陪審員が、話し合って評決を出すまでの物語。
12人の個性が豊かに表現されていて、「いるいる、こんな人」と思わず笑ってしまう。
この話は舞台の方が面白いのでは…と思ったら、先に舞台版があったよ>>続きを読む
原節子は、女学校の教師役。
美しく聡明で、進歩的で、古い因習や考え方に捉われることを拒む、凛とした女性教師だ。
よく演じる、慎ましく控えめで自己主張しない女性…よりも、私はこういう原節子の方が好きだ>>続きを読む
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1986年新藤兼人監督作品。
いじめられていた二人の男子が、いじめっ子を殺害するという話。
どんな理由があっても殺してはおしまいだが、殺害した2少年を擁護する方向に行きそうになる。…と思ったら、話はそ>>続きを読む
田中絹代演じる、お春という女性の超波瀾万丈の一代記。
男尊女卑が当たり前の封建時代。殿様、父親…など男の言いなりでお春の人生は、理不尽なほど翻弄されていく。
現代物だったら、コメディになってしまうであ>>続きを読む
テンポが良くて笑える映画だが、あまりにも身につまされる問題で、途中途中でハッとしてしまった。
政府が煽っている部分は確かにあるとしても、やはり老後の資金に不安は付きものだ。
この作品はハッピーエンドと>>続きを読む
難しいことを考えずに、笑って楽しめる。
中井貴一、佐々木蔵之介はじめ、芸達者のキャスト揃いで演技も安心して見ていられた。
騙すはずが騙された両者が手を組み、一世一代の贋作作りに取り組む。
上手くいっ>>続きを読む
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大映4K映画祭にて。
これまで数えきれないほどの戦争映画を見てきたが、おそらく衝撃度はトップ5に入ると思う。
白黒だからなんとか見ていられるが、カラーだったら目を背けてしまうだろうというシーンの連>>続きを読む
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大映4K映画祭。
1960年公開作品。
私の生まれた年だ。
昔、原作本『流転の王妃〜愛新覚羅浩』を読んだ記憶がある。が、この映画のあとの記述があった気がするので改訂版か?
とにかく、一般には理解>>続きを読む