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警視庁物語シリーズ24本の最終作。
全シリーズを観てはいないが、他の作品同様に、ドキュメントタッチで当時の世相や風景を背景に、リアリティあふれる事件を刑事達が地道に追いかけて行く。
今回は、皮革工場>>続きを読む
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「警視庁物語」シリーズ第16話。
今回も、約60分というテレビドラマのような尺の中で、無駄なくまとまった良品だ。
ストーリーは切ない。
他殺体で発見された少女は、まだ15歳で生活のために安価で売春>>続きを読む
『警視庁物語』シリーズ全24作の一つ。
事件そのものは特別珍しいものではない。が、無骨な刑事たちが、一つ一つの手掛かりを潰しながら地道な捜査を積み重ねていく姿を丁寧に描いている。
戦後の東京下町の>>続きを読む
原作小説は、発行当時に読んだので、細かい部分は忘れてしまっているかもしれないが…。
原作のポワーンとやや浮世離れした雰囲気が薄まり、コメディタッチになっている気がした。原作では感じられないいやらしさ>>続きを読む
映画館で観たかった作品。
キネマ旬報映画賞で主演女優賞を受賞した、岸井ゆきのの演技が光る。他の作品とのキャラクターのイメージが違いすぎて驚いた。
実話を元にした作品だが、ストーリーはそれほどドラマ>>続きを読む
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原作小説読了済み。
原作はそれなりに面白かったが、大仰な宣伝文句ほどではなかった。
映画は原作に忠実に描写されているようだったが、母と娘の愛情のズレ?を描いていてもミステリーというほどのストーリーで>>続きを読む
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北原三枝演じる千穂の子役、二木てるみが、物凄く可愛くて上手い!!
10年後の北原三枝へスムーズに繋がっていく感じを表していて、あっぱれだ。
ストーリーとしては、三國連太郎演じる男がダメだ。ズルいとい>>続きを読む
井上荒野の原作も読んだ。
『全身小説家』も観た。
瀬戸内寂聴(晴美)の小説も数多く読んできた。
何故井上荒野は父・井上光晴と瀬戸内寂聴と母との物語を、今書いたのか?
昔から作家という種類の人間には、>>続きを読む
豊田正子さんという少女の書いた実際の綴方が原作。
同じ歳(13、14歳)の高峰秀子が演じる正子は、貧しい生活にも負けず、明るく元気で、鋭い観察眼と巧みな比喩表現で自分自身の生活を正直に綴る。
5歳>>続きを読む
9人の脱獄囚のロードムービー。
脱獄はダメだし、途中やらかしてることも犯罪だし、ストーリーはハチャメチャなのだが、9人の個性豊かなキャラクターが面白い。
それぞれ行きたいところ、会いたい人がいるのだ>>続きを読む
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面白かった。
松本清張がニュースキャスター?役で登場したので、松本清張原作かと思ったら、脚本家・橋本忍のオリジナル作品だった。しかし、松本清張原作と思わせる見事な謎解きミステリーだ。
冒頭、弁護士・>>続きを読む
やっと全編きちんと観ることができた。
あまりにも理不尽な、戦争裁判とその判決。
戦争は終わってからも、人々に苦しみをもたらした。いつの世も、貧しい者や身分の低い者が理不尽な扱いを受ける。
講和条約締>>続きを読む
新藤兼人監督。
あっという間だった。
映画界の巨匠・溝口健二監督の生涯を共演者やスタッフへのインタビュー形で追うという作品。
58年の人生…は短過ぎる。まだまだ撮りたい映画がたくさんあっただろうに…>>続きを読む
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江原真二郎と中原ひとみは、この映画の共演がきっかけで結婚したのだろうか?
二人とも、本当に真面目で清純な人物そうなので、このような非行少年少女の役は似合わないと思った。江原真二郎はまだしも、中原ひとみ>>続きを読む
まるでドキュメンタリーかと見紛うほどのリアリティ。
乙羽信子と殿山泰司という有名俳優が演じていなければ、本当に実在の島民の生活を撮影しているのでは?と思ってしまう。
そして、台詞がない。あるのは、た>>続きを読む
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永井荷風については、それほど詳しくないが、こんなに寂しい最期だったのか…。
津川雅彦は、エロ中年オヤジにはピッタリだ。そういう作品でしか出会っていないような気がする。
ユキは、この時代の美人という>>続きを読む
反町隆史が、はじめは誰かわからなかったくらい、いつものチャラい?雰囲気を消していて良かったが、だんだん戻ってしまった感じで残念だった。
ストーリー展開は面白いのだろうが、無理のある運び方に思えた。>>続きを読む
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面白かった。普通の謎解きミステリーではなく、人間の心理戦を描いたサスペンスだ。
江田をリーダーとする三人のパーティーが鹿島槍で遭難する。経験のない浦橋は一命を取り留めたものの、ベテランの岩瀬が命を>>続きを読む
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八海事件という実際の冤罪事件に基づいたストーリー。
恥ずかしながら、八海事件を知らなかった。
『張込み』と並び称される、脚本家・橋本忍の傑作。
当時、まだ裁判が終わってない時点で制作。最高裁判所か>>続きを読む
恥ずかしながら、島田叡知事の存在を存じ上げなかった。
沖縄戦を描いた数々の映画を観てきて、本土の捨て石とされて踏みにじられてきた沖縄の人々の苦悩について、少しは知っていたつもりだったが…。
そんな沖縄>>続きを読む
人は誰でもいつかは死を迎える。
出来れば、長年住み慣れた家で最期の時を迎えたいと思うのは当然だろう。
しかし、その人の病状や家庭環境…等などにより、誰もが望む在宅医療を受けられるとは限らないのが現実だ>>続きを読む
1949年の作品。戦後間もない時期に、透明人間を表現した撮影技術が凄い。
さすが、特撮担当:円谷英二だ。
太平洋戦争末期の北海道を舞台に、村の定住者と疎開者の間に起きる争いとその悲劇的顛末を描いたバイオレンス映画。木下惠介監督作品としては異例の暴力描写の多い問題作。
戦争というものは、同じ土地に住む日>>続きを読む
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原作は山本周五郎の小説「青べか物語」。
森繁久彌演じる、小説家の先生が、人生に刺激を与えるために、東京からほど近い浦粕(浦安がモデル?)の街で暮らす中で観察した人々の群像劇。「青べか」とは、先生が漁師>>続きを読む
2代目・高橋竹山が、どのようなきっかけや過程を経て2代目となったのかも知りたかった。
2代目が、健常者で女性ということも初めて知った。
初代の「(車店の)糸も胴体もバチも、全て生き物の命からいただい>>続きを読む
1954年の作品。
やっと観ることが出来た。
思っていたような怪獣映画ではなく、メッセージ性の強い作品だった。
太平洋戦争でのヒロシマ、ナガサキでの惨禍があったのにも関わらず、水爆実験による第五福竜>>続きを読む
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胸が締め付けられるような作品。日本人として、観ていて苦しくなった。
1940年代・京城(日本統治時代の韓国・ソウルの呼称)―日本統治下の朝鮮半島では、自分たちの言語から日本語を話すことが強制され、名>>続きを読む
大岡昇平原作と知って意外だった。
【…夫のあまりに身勝手な好色の生活にこれ以上耐えきれぬ口惜しさと侮辱を感じた栄子は、夫を見返そうと情痴に溺れてゆく。愛の渇きが生んだ情事の惨劇を描き、背徳を衝く異色文>>続きを読む
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石川達三原作と知って「なるほど…」と少し思ったが、なんとも後味が悪い。
まさかの結末に驚いた。
「自分の穴の中で」のタイトル通り、誰も彼もが自分のことばかり。
最もゲスな(酷い)のは、三國連太郎演じ>>続きを読む
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原作小説も感動したが、映画も良かった。
辛い。切ない。
アルツハイマー型認知症は、高齢者でも大変だが、若年性だとなおさらだ。
若いぶん進行も速いし、周囲の理解もまだまだ得られにくい。
佐伯の病気>>続きを読む
江東区の夢の島で、展示されていた第五福竜丸を見たことがある。
事実としては知っていたつもりだが、まだまだ知らなかったことがたくさんあった。
映画の中で、一番引っかかったのは、アメリカの医師団?研究者>>続きを読む
1970年の実際の事件当時、10歳の私は、何か大変なことが起こったらしいことはニュース報道で感じていた。
その後大人になって、さまざまな情報を得て、実際は三島由紀夫(と楯の会)は革命を起こすことは叶わ>>続きを読む
多くの人々の証言を繋いでいく。
どこまでが本物のドキュメンタリーで、どこまでが演出・演技なのかわからなくなる。